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地域に根付く里神楽(さとかぐら)

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新潟県柏崎市

古くから地域に根付き、今も市内各地の神社で伝承されている里神楽。誰もが一度は聞いたことのある神様も登場する親しみやすい伝統芸能です。里神楽の魅力を知り、お近くの神社へ見に行ってみませんか?

■里神楽ってなに?
▽日本最古の芸能
里神楽は、春に五穀豊穣を祈り、秋に豊作を神々に感謝する心から生まれた日本最古の芸能。その起源は、古事記に記されています。
全国各地で伝承される中で、能や歌舞伎ができたとされています。

▽日本神話を題材とした舞がある
里神楽は、笛と太鼓のお囃子に合わせ、日本神話を題材とした物語を演じます。
演目には、天岩戸(あまのいわと)に隠れた天照大御神(あまてらすおおみかみ)を外へ招き出す物語や、素戔嗚尊(すさのおのみこと)が八岐大蛇(やまたのおろち)を退治した物語など、有名な物語も多くあります。

■教えて近藤さん!里神楽の魅力
インタビュー:三島神社 宮司 近藤清(こんどうきよし)さん

▽里神楽の魅力はどんなところ?
神様と人間が共に楽しむところが一番の魅力です。里神楽は、神聖でかしこまったものというイメージを持つ人もいると思います。しかし「神」に「楽しむ」と書いて「神楽」と読むように、人間も神様も一緒に楽しむ芸能なのです。ぜひリラックスして見てください。お囃子に耳を傾けると、演目によってリズムが変わることに気が付きます。ひょうきんな場面では、声を出して笑っても良いのです。

▽里神楽を見に行くときの準備は?
里神楽を見るときは、神社のお祭りの日がほとんどです。おはらいのように神様の前に座る訳ではないので、普段着で見に来てください。また、カメラなどで神話の世界を大いに撮影してください。餅をまく演目もあるので、持ち帰り用の袋もあると良いですね。

▽里神楽の楽しみ方は?
演目の題名を知り、その物語の内容を想像しながら舞を見ると、どんな神様がどのような場面を表現しているのか知ることができ、楽しさが格段に増します。
同じ演目でも地域によって題名や伝わる所作が違うところも面白いです。里神楽は見れば見るほどに奥深く、飽きることがありません。

■どんな舞があるの?演目紹介
▽宮清(みやきよ)
一番初めに必ず舞う演目です。神様に祈るときにささげる供え物「ヌサ」を持って舞い、心身のけがれを清めます。

▽鯛釣り舞(たいつりまい)
蛭子(ひるこ)や恵比寿舞ともいう縁起の良いおめでたい舞です。この演目で登場する神様は、釣りが好きで、試行錯誤しながら鯛を釣る姿はついつい応援したくなります。

▽造杵大宝(ぞうぎたいほう)
餅つき舞や万歳楽ともいいます。登場する二柱(ふたはしら)の神様による質問と応答によって、それぞれの神様の生い立ちや持ち物の由来などが明らかになります。最後に、平和を祝い、餅をまく場面も楽しみの1つです。

▽[PICKUP]執物(とりもの)
執物とは、神楽などの神事芸能で舞を舞う人が手に持つ物の総称です。

ヌサ:心身のけがれを、はらい清める
面:舞に登場する神様を形取るためのもの
鈴:魔除けや神様を招きよせる時に使う

■教えて長谷川さん!里神楽の伝承
インタビュー:物部神社神楽舞保存会 会長 長谷川孝志(はせがわたかし)さん

▽里神楽の伝承で大切なことを教えてください。
里神楽は昔から地域に伝わる伝統文化の一つであり、神社に来た人に楽しんでもらうことが大切です。里神楽を奉納する私たちも、正しく伝承する意識を高く持ち、日々技を磨くことを大切にしています。

▽里神楽は特別な人しかできないのですか?
「やってみたい」という気持ちがあれば、性別や年齢を問わず誰でも大歓迎です。舞だけでも良いですし、舞うことが苦手な人は笛や太鼓のみでも良いです。舞を引き立てる笛や太鼓も里神楽を伝承する中で非常に大切なものです。

▽里神楽を舞ってみたいと思ったらどうすればいいですか?
住んでいる地域の神社へ行き、宮司さんに里神楽の練習日を聞いてみてください。里神楽を舞わない神社もあると思いますが、宮司さんに相談すると、里神楽ができる神社を紹介してもらえます。まずは見学だけでも良いです。神社に行って宮司さんと話すことは勇気がいるかもしれませんが、こちらはいつでも待っています。一緒に楽しく練習しましょう。

●二田小学校伝承舞クラブの皆さん
二田小学校伝承舞クラブは、平成12(2000)年に誕生。物部神社神楽舞保存会の方々から指導を受け、練習に励んでいます。
校内学習発表会の他に、柏崎・刈羽里神楽上演会や草生水まつりなどの舞台にも立ちます。

▽杉田光(ひかり)さん(5年生)
練習は楽しくて、できることが少しずつ増えていくことがうれしいです。

▽花井綾子(あやこ)さん(6年生)
練習で学んだ舞を人前で披露すると達成感を感じ楽しいです。お客さんの拍手が力となって、新しい演目にも挑戦したくなります。

▽長谷川優月(ゆづき)さん(5年生)
クラブの仲間は優しく、舞の先生は丁寧に教えてくれます。楽しく練習しています。

■見に行ってみよう!里神楽MAP
市内で里神楽を奉納している神社は今もたくさんあります。
脈々と受け継がれたきた伝統芸能を、ぜひ見てみてください。
※MAPの詳細は、本紙またはPDF版6ページをご覧ください。

問合せ:文化・生涯学習課
【電話】20-7500【FAX】22-2637

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