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自治体の皆さまへ

令和5(2023)年度 施政方針

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新潟県柏崎市

市長が議会で、その年の1年間の市政運営の方向性を示す「施政方針」。
2月議会で、市長が述べた施政方針演説を紹介します。
令和5(2023)年度の事業内容は、(本紙)6~7ページをご覧ください。

慎重に、大胆に一歩を踏み出す さらなる安全、安心、豊かさを求めて

■はじめに
令和5(2023)年度当初予算をご審議いただくに当たり、柏崎市民の皆さま、市民の代表たる柏崎市議会の皆さまに施政方針を申し述べます。
2月、季節外れの陽光が差す日曜日、私は米山町聖ヶ鼻におりました。純白の米山を見、峰の向こうに八石、黒姫を想像し、目の前に広がる穏やかな上輪の海を見ておりました。笠島の牛ヶ首、遠くに原子力発電所、椎谷岬、石地の海岸、さらに弥彦山を望んでおりました。
過日、総務省のDX(デジタルトランスフォーメーション)地図情報の活用度に関する新聞記事において、柏崎市は岐阜県大垣市に次いで全国2位と紹介されておりました。誠に名誉であります。
皆さんご承知の通り、聖ヶ鼻には、間宮林蔵と共に樺太を探査し、樺太と大陸との間に海峡があることを確定させた江戸末期、鉢崎村・現米山町出身の松田伝十郎の碑があります。その碑にはこのように書かれております。
「カラフトは離島なり大日本国々境と見きわめたり」
自負と海峡の名に自らの名が付けられなかった悔しさが垣間見えます。私たちは郷土の偉人の名を後世まで伝えなければなりません。
地図情報はアナログの時代からデジタルの時代に変わったかのように思えます。しかし、私を含め多くの山登り愛好家はGPSも使い、紙の地図も使うのです。どちらにも一長一短があるのです。
私たちは今困難な時代におります。少子高齢化、人口減少、エネルギー、食糧、医療、鉄道ほか、従来の考え方では前に進めません。今まで通りでは、柏崎は生き残れません。危機感を市民の皆さまとも共有し、同時に柏崎の可能性を皆さまにお示ししながら、慎重に、大胆に一歩を踏み出してまいります。
(中略)※重点施策は(本紙)6~7ページに掲載。

■むすび
新型コロナウイルス感染症の流行は3年に及び、世界で600万人以上もの死亡者を出し、パンデミックに巻き込みました。大正7(1918)年のスペイン風邪以来約100年ぶりであります。コロナ対策において、柏崎市民の皆さまの意識は高く、医療関係者の正に献身的なご尽力があり、お陰さまで全国的にも、また県内でも比較的低いレベルで感染を抑えることができました。市長として誇らしく、市民の皆さまお一人お一人に心より感謝申し上げます。
柏崎の産業界、ものづくり産業をけん引してきた自動車業界は、世界的にEVへの進展が見込まれ、同じく100年に一度の大変革期と言われ、関係者の奮闘に対し、行政もできる限りの応援を続けております。
昭和初頭、日本が関わった紛争、戦争から約90年。令和の世となり、昨年2月24日、ロシアのウクライナ侵攻。日本を含む世界の多くの国々が深く憂慮する事態となっております。付随して世界中でエネルギー価格が高騰し、人々の生活を苦しめ、経済活動を困難なものとしています。同時並行して地球温暖化、気候変動によるものと思われる災害は急速に激甚化し、多くの尊い命を奪っています。環境・エネルギー問題への取り組みも待ったなしです。
柏崎市は今、その90年、100年に一度の大きな波の真っ只中にあります。そして、試行錯誤は現在進行形であります。しかし、柏崎は唯々諾々(いいだくだく)とトランスフォーメーション:体制変換の波に飲み込まれることは決してありません。
繰り返します。「保守、そして進取」。先人が培ってきた歴史、伝統を大切なものとし、しかし、そこにとどまらず、デジタル、アナログを使い分け、さらなる安全、安心、豊かさを求めてまいります。現実を見据え、理想を見失わず、柏崎が新しい波:ニューウエーブを作ってまいります。
柏崎市民の皆さま、市民の代表たる柏崎市議会の皆さまのご理解とお力添えを心よりお願い申し上げ、施政方針といたします。
施政方針の全文:市ホームページで読むことができます。

問合せ:総務課
【電話】21-2330【FAX】22-5904

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