■妻と夫
市長 櫻井雅浩
皆さんはご自分、人様の配偶者「妻」や「夫」のことを何と呼んでいらっしゃるでしょうか?と男女共同参画推進市民会議であいさつした。
「奥さん」つつましく、控えてというイメージである。人様に対しては私も使ってしまうが、現代風じゃないなあとも感じる。ウチは奥でも前でもなく「中さん」ぐらいだろう。
「夫人」私の場合、最近「○○さんのご夫人は…」というように使う。しかし、考えてみれば「夫の人」である。間違いないようにも思われるが「夫のもの」と所有を表現しているようで気にかかってきた。
「嫁」家の女というのも?
「妻」最近、自分の配偶者を人様に紹介するときに使っている。
「女房」これも使ってきたのだが、少し野暮ったく感じられ、この頃は使っていない。
「家内」これもウチの実態には即していない。バドミントンやマラソンに出かけている。「家外」である。
「愚妻」間違っても使えない。「賢妻」という言葉があるかどうか分からないが、そこまでは持ち上げられない。
「かみさん」昔、ドラマ「刑事コロンボ」で流行ったが「上様」が語源である。確かに今私の立場、状況ではこのように呼んで、奉ることが平和をもたらすのかもしれない。
問題は人様の女性・男性配偶者をどう呼ぶかである。「奥さん」「夫人」「ご主人」それぞれ課題があるように思える。「妻さん」「夫さん」では日本語として違和感がある。「配偶者」では法律判断を下しているみたいだし「パートナー」は「ええい、日本語を使え!」と自分を責めたくなるし。難しい。
ちなみに「私」は「旦那」と呼ばれているようである。もともとはインドのサンスクリット語「無償の施しをする人」という神聖な意味である。ウンウン。しかし、もちろん「若旦那」ではない。「主人」でもない。おっと、結びの頃である。考えることは多い。
谷根:踊る双体道祖神
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