FMピッカラ 新春番組2025
2月7日(金)~11日(火・祝)
ソフィアセンター
9:30~18:00
土・日曜は17:00まで、最終日は15:00まで。
元日に放送されたFMピッカラの特別番組では「柏崎の花Spring Collection2025」の詳細やライブペイントに出演する、県展賞受賞者のお二人と絵について語り合いました。その一部を紹介します。
▽再放送を聞く
日時:1月11日(土)正午~13:00
放送局:FMピッカラ(76.3MHz)
※インターネットでも聞くことができます。
▽全文を読む
※市HP参照
▽出演者紹介
・FMピッカラ 髙橋裕美(ひろみ)さん
・教育長 近藤喜祐(よしまさ)
・洋画家 阿部敏彦さん
・日本画家 本田貴哉(たかや)さん
・文化・生涯学習課長 窪田守
■阿部敏彦さん 洋画
第78回新潟県美術展覧会洋画部門県展賞受賞。20代の頃から絵画教室に通い始める。
近年は、目に見えないものを表現する「抽象画」を中心に制作を続けている。
▽「絵との対話」を通して自分の中にあるものを表現
髙橋:2月に行われる「柏崎の花Spring Collection」はどのような催しですか?
教育長:令和4(2022)年から始めた企画展です。絵画や生け花、雪割草など花をテーマにしたさまざまな作品を展示します。昨年は、3,123人の方から来場いただきました。今回は、特に五感に訴える面白い企画がたくさんあります。
髙橋:教育長が楽しみにしているのはどのようなところですか?
教育長:著名な方々の作品や絵画教室などで制作に取り組んでいる方々の作品、異なる流派による生け花の力作のほか、雪割草を見られることも楽しみです。そして、ご来場の皆さまにどれだけ喜んでいただけるか、それも楽しみにしています。
髙橋:今回は、昨年の第78回新潟県美術展覧会で県展賞を受賞されたお二人によるライブペイントが予定されています。今日は、出演者のお二人にお話を伺います。
髙橋:まずは阿部さんにお話を伺います。洋画の特徴や魅力はなんですか?
阿部:洋画といえば、油絵の具と思うかもしれませんが、今はさまざまな画材があります。アクリル絵の具や水彩、パステルなど表現の幅が広く、面白いと感じます。鉛筆1本でも、ほんの数分あれば表現できます。大作となると数カ月かかりますが、毎日絵に向き合っていると、作品が語りかけてくるように感じることがあり、絵との対話が魅力の一つです。
髙橋:作品が語りかけてきて、そこからアイデアも出てくるのですか?
阿部:そうですね。だから、眺めている時間が多くて。眺めていると、絵から教えてもらうこともあるんです。
髙橋:画家さんならではのお話だと思いました。県展賞を受賞した作品は、どんな作品ですか?
阿部:自分の内面や時間の長さを鉄のさびで表現しました。さびは長い時間をかけ、さまざまな色を作るところに魅力を感じます。潔さ、余計なものはいらないという気持ちを込めて、約1年かけて制作しました。
髙橋:さびがモチーフなのですね。
阿部:はい。親が小さな鉄工所を営んでいたため、鉄くずなどが雨でさびていく様子を小学校の頃から見ていました。また、自分も鉄鋼関係の仕事をしていました。さびをテーマにするようになってから、やっと自分の中にあるものを表現できるようになりました。
髙橋:工夫したところはどこですか?
阿部:絵の具を厚く盛り上げたり、カッターで削ったり、足し算・引き算をして画肌を表現したところです。
髙橋:今回のライブペイントで市民の皆さんに伝えたいことはなんですか?
阿部:絵の世界に飛び込んでくれる人が1人でも多くなってもらえればうれしいです。
■本田貴哉さん 日本画
第78回新潟県美術展覧会日本画部門県展賞受賞。
幼い頃から動物や昆虫など、動くものを好んで描いてきた。日本画を手掛けるようになってから花の美しさや面白さに気づいた。今後、さらに挑戦していきたい。
▽日本画の魅力をもっと知ってもらいたい
髙橋:続いて、本田さんにお話を伺います。日本画を描き始めたきっかけを教えてください。
本田:高校生の頃、美術大学受験を志した時に、通っていた絵画教室の先生から「日本画に向いているね」と言われたことと、日本画専攻の試験科目が得意分野だったためです。
髙橋:日本画の特徴はなんですか?
本田:画材です。カキの貝殻などから作られる胡粉という白い絵の具や墨、金箔などがあります。また、日本画を紹介する上で岩絵の具は外せません。基本的に砂粒のような状態で売っており、そのままでは紙につかないため、主に膠という接着剤を水と溶き合わせて塗ります。
髙橋:本田さんが描いている絵はどのような絵ですか?
本田:モチーフは風景です。住宅街の一角や日向と影のコントラストなど、日常の一コマを切り取ったような景色を好んで描いています。
髙橋:県展賞を受賞した作品は、どのような作品ですか?
本田:神奈川県川崎市を訪れた際、朝の散歩中に見た町の景色を描きました。山の斜面に住宅やマンションがずらっと並んでいて、平野育ちの私にはカルチャーショックというか、壮観に映りました。そこを朝日が照らす様子を見ながら、元気な人も、悩んでいる人も、夜仕事だった人も、みんな等しく朝を迎えているんだな、と思いをはせながら作りました。
髙橋:今回のライブペイントを通して市民の皆さんに伝えたいことはなんですか?
本田:日本画の独特な作業工程を見ていただき、日本画の魅力や作品を作ることの面白さなどをご紹介したいです。
髙橋:楽しみにしています。
髙橋:窪田さん、ライブペイント以外のイベントを教えてください。
窪田:2月7日(金)から11日(火)(祝)までの5日間は、毎日イベントがあります。黒船館館長のトークイベントや雅楽の生演奏、押し花のワークショップ、木管アンサンブルと管弦楽の生演奏などが予定されています。ご来場いただき、一足早い春を感じていただければと思います。
髙橋:教育長はどのようなことに期待されていますか?
教育長:来場された皆さんの中で、1人でも「自分もやってみたいな」「始めてみたいな」そんな気持ちになっていただけたら、うれしいです。皆さんのご来場を心からお待ちしています。
期間中は、駐車場の混雑が予想されます。できるだけ車の乗り合いや公共交通機関のご利用をお願いします。
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