文字サイズ
自治体の皆さまへ

新春座談会 長岡の明るい未来へ~米百俵の精神で築くあした~(1)

1/45

新潟県長岡市

新型コロナウイルス禍を経て、私たちの価値観やライフスタイルが大きく変化する中、未来を担う子どもたちや若者を取り巻く環境も刻々と変化しています。こうした動きに対応し、新しい時代を生き抜いていくには―。
長岡には市民協働や米百俵の精神で、子どもたちや若者が挑戦し、夢をつかめるまちづくりに貢献しようと活動する人たちがいます。その活動に込める思いや目標を通して、長岡の未来をお話しいただきました。
【進行はFMながおかパーソナリティの山田光枝さん】

『失敗の連続をバネに挑戦する。無駄なことは絶対ない』
松田 將太郎(まつだ しょうたろう)さん
小学5年生から陸上を始め、長岡市立高等総合支援学校在校中から長岡ACに所属。令和5年のジャパンパラ陸上競技大会100mと200mで2冠を達成。2024年のパリ・パラリンピックを目指している。

『温かい言葉で育った子どもは、温かいコミュニケーションができると思います』
廣川 佳予子(ひろかわ かよこ)さん
長岡市教育委員。絵本と人が出会う場、人と人がつながる場をつくりたいと書店「リトルブックス」を開業。絵本セラピストの資格を持ち、児童養護施設や保育園などでの絵本講座のほか、大人向けの絵本セラピーなども開催している。

『優れた技術力を若者へ。「ものづくりのまち」の新しいページをつくりたい』
長井 大(ながい まさる)さん
(株)ナガイ代表取締役社長。令和4年設立のながおかメイカーズ・クラブの代表。ミライエ長岡を拠点に、ものづくりをする人(メイカー)が集い成長するコミュニティの創出を目指す。

『自分と仲間を信じて一歩を踏み出す。大好きな農業の魅力を広めたい』
佐藤 佑美(さとう ゆみ)さん
長岡市農業委員。結婚を機に農業を始める。女性農業者でつくる「新潟県中越地域女性農業者コミュニティnowa(ノワ)」を結成。子どもたちや障害者と農業をつなぐ活動にも取り組んでいる。

『長岡には子どもや若者を支える大人がいる。安心して挑戦してほしい』
磯田 達伸(いそだ たつのぶ)市長

*****

山田(進行):新型コロナウイルスの影響で大きく変化した世の中。昨年は、新しい形で日常を取り戻しつつある1年でした。

市長:今、この先どうなるのか分からない、先行きが予測できない世の中だと言われています。しかし私は、いつの時代も若者たちは希望に満ちていると思っています。今日は、長岡の未来を担う子どもや若者が新しい時代を生き抜くための力を育む活動をしているみなさんから夢を語っていただきたいと思います。

山田:それは楽しみです。まずはみなさんの活動を伺いましょう。

◆米百俵のまちで活躍する“長岡人”
廣川:絵本セラピストとして、子育て支援施設や保育園などで絵本の講座を開催しています。お子さんや保護者一人ひとりと向き合い、対話することを大切にしています。令和3年からは教育委員も務めています。

佐藤:米農家に嫁いで10年です。農業を通じて小学校や幼稚園の子どもたちへの食育にも取り組んでいます。令和3年に、女性農業者同士の交流や情報交換の場となる団体を立ち上げて活動しています。

長井:IT関連会社を経営する傍ら、子どもたちにものづくり技術を伝えたいと、20年前からロボカップジュニアの運営委員を務めています。

山田:もう一人は、長岡で活躍する若者の代表としてお越しいただきました。

松田:パラ陸上選手として、市内の陸上競技チーム「長岡AC」に所属しています。自分の持つ日本記録(脳性まひT37)100メートルの12秒44を超えたいと練習に励んでいます。

◆出会いが可能性を拓く
市長:陸上を始めたきっかけは何ですか。

松田:姉たちがスポーツをしていて、自分もやりたいと思いました。リハビリで通っていた長岡療育園の園長先生が「障害があっても活動の制限はない。積極的に体を動かしなさい」と言ってくれました。本格的に競技を始めたのは、新潟市で参加した陸上教室の先生の勧めです。

市長:背中を押してくれる人がいたんですね。

松田:新聞で私の記事を見た障害児の親御さんから、子どもに陸上をさせたいと連絡が来たことがありました。走る自分の姿が、誰かの気持ちを動かすきっかけになったことはうれしかったです。

市長:市もパラスポーツの普及を進めています。長岡の子どもたちに松田さんの体験をぜひ話してください。廣川さんは子どもとの対話の手段として本を選ばれた。どんな思いがありますか。

廣川:私は、子どもたちに本の読み聞かせをするとき、言葉との出会いを大切にしています。子どもたちが幼少期に出会う絵本に出てくる言葉には、人を傷つける言葉がありません。柔らかくて温かい言葉ばかりなんです。親御さんや大人が絵本を通じてその言葉を子どもたちに渡すことで、子どもたちは大人になったときにも、温かい言葉でコミュニケーションができるんです。言葉は思考をつくり、思考が行動をつくる。どんな言葉と出会うかは、子どもたちの将来をつくる大事な基盤になります。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU