予測が難しく、いつ、どこで起きるか分からない地震―中越大震災以降も東日本大震災や熊本地震、能登半島地震など、全国各地で大きな地震が発生しています。いざというときのために、改めて日ごろの備えを確認しましょう。
◆情報収集の手段を確認
地震発生時、市は震度や避難所の情報などをさまざまな方法で速やかに発信します。必要な情報を得られるよう、平時から情報の入手手段を確認しておきましょう。
・市公式LINE
・ながおかDメールプラス
・緊急告知FMラジオ
緊急時に自動的に電源が入り、避難情報などをお知らせします。高齢者や障害者がいる世帯に対し、購入費の一部を補助しています。
☆津波にも注意
津波警報が発表された場合も情報を発信します。日ごろから、津波ハザードマップで浸水リスクや避難路を確認しましょう。
◆自宅の耐震性をチェック
昭和56年5月31日以前の建物は旧耐震基準で建築され、耐震性が不十分と思われるものが多く見られます。地震に強い住宅は、命と財産を守ります。まずは自宅の耐震診断を受けましょう。
▽自己負担は1万円 木造住宅の耐震診断費用を助成します
対象:次の全てを満たす住宅
(1)昭和56年5月31日以前に建築した一戸建て
(2)柱、梁(はり)などの主要構造部の大部分が木造
(3)現に住宅として利用(併用住宅は2分の1以上が住宅部分)
(4)過去に耐震診断費の助成を受けていない
助成額:診断費から1万円を差し引いた額
申し込み:10月31日(木)までに建築・開発審査課【電話】39・2226へ(診断の実績報告は来年1月31日(金)まで)
◆少なくとも3日分の備蓄をする
災害の発生直後は交通網の寸断などにより、支援物資がすぐに届かないことが想定されます。食料や生活必需品、乳幼児がいる家庭はおむつなど、家族の状況に合わせて必要なものを備蓄しましょう。
▽もしもの停電を体験 「ブラックアウト大作戦」市民チャレンジ
各家庭のブレーカーを落とし、電気のない生活を体験して、災害への備えが十分か確認してみませんか。
日時:10月19日(土)~23日(水)
問合せ:長岡技術科学大学へ【メール】blackout@jcom.nagaokaut.ac.jpで
担当:地域振興戦略部
【電話】39・2260
飲料用だけでなく、手洗いや歯磨きなどで使う分の水の備蓄も欠かせません。タンクなどを使い、1日でどのくらい水を使うのか実際に調べてみると、備蓄すべき量も見えてきますよ。また、非常時にはカセットコンロが大活躍。種類豊富なレトルト食品の調理ができるため、選択の幅が広がり、少しでも食事を楽しめるようになります。必要な物は年齢や家族構成によって変わるもの。普段から目に付く所に置き、1年に1回は見直しましょう。
-中越防災安全推進機構 地域防災力センター長・野村祐太さん
▽在宅避難も視野に検討を
災害時の避難先は、市が開設する「指定避難所」と自宅にとどまる「在宅避難」があります。家屋の倒壊や周辺に火災・土砂崩れなどの危険がなく、自宅で身の安全が確保できる場合は、住み慣れた環境で過ごす在宅避難を検討してください。
◆地域での助け合い
大地震が発生すると市内各地で大きな被害が生じ、公的な支援を受けるまで時間がかかる可能性も。大きな災害であるほど、地域や身近な人同士の助け合いが重要な役割を担います。
○防災リーダーを養成 中越市民防災安全大学
専門家から、家庭や地域の防災に役立つ知識、災害時に役立つ実技などを学びます。平成18年の開校以降、これまで959人が卒業。中越市民防災安全士となって、地域の防災リーダーとして活躍しています。
『災害食講座』
災害時にも役立つ、耐熱性のポリ袋を使った調理方法を学びます
『普通救命講習』
心肺蘇生法やAEDの使用方法を習得します
○地域を守る 自主防災会
地域住民が一体となって平時の防災活動や災害時の助け合いに取り組む組織です。835地域で結成済みで、市内の結成率は89.8%。地域の実情に合わせた活動を重ね、防災力を高めています。
『防災資機材の更新費用などを補助します』
対象:市内の自主防災会
対象経費:老朽化した防災資機材の更新や修繕、追加購入に要する経費(事業費5万円以上)
補助額:対象経費の4分の3(上限30万円)
申し込み:来年2月14日(金)までに見積書の写しを危機管理防災本部へ
▽「自助・共助の意識を高め市民のいのちを守る条例」を制定
中越大震災など、さまざまな自然災害を経験してきた長岡市。その中で、災害発生直後の公助が機能するまでの間は、自分の命を守る「自助」、身近にいる人同士が助け合う「共助」が大切であるとの教訓を得ました。この教訓を未来につなぎ、将来の防災・減災に活かすため、市議会9月定例会で議員発議により、市民一人ひとりの自助・共助の意識を高め、災害から命を守ることを目的とした条例を新たに制定しました。条例は中越大震災の発生から20年となる10月23日から施行します。
問合せ:議会総務課
【電話】39・2244
◆災害対応力の向上へ
頻発かつ激甚化する自然災害に備え、関係者間の連携を深め、災害に強いまちづくりに取り組んでいます。
○企業と協定を締結 より迅速な対応を実現
『通信インフラの確保』
災害時にNTT東日本新潟支店から市の災害対策本部への情報連絡員の派遣や、ドローンなどにより得た被災状況の情報提供を受けることで、通信障害の早期復旧などにつなげます。
『物資の円滑な配送』
大規模災害時には、国や県が被災自治体からの要請を待たずに食料などの物資を供給する「プッシュ型支援」が行われます。届いた物資の仕分けや保管、避難所への配送を佐川急便(株)と協力して行い、被災者へ円滑に届けます。
○民生委員との連絡方法を効率化
高齢者世帯の安否確認などを行う民生委員と市との連絡手段に、ビジネス版のLINEである「LINEWORKS」を導入。これまでの電話連絡と比べてタイムラグがなくなり、より迅速な災害情報の伝達が可能になります。
問合せ:福祉総務課
【電話】39・2217
○介護・障害施設利用者の確実な避難へ
一人で避難することが難しい高齢者や障害者の適切な避難につなげるため、市内の介護保険・障害福祉事業所向けの説明会を開催。状況に応じた避難の判断や災害情報の入手方法を伝え、各事業所の対応力強化を図ります。
問合せ:福祉総務課
【電話】39・2371
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問合せ:危機管理防災本部
【電話】39・2262
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