全国でひきこもり状態にある15歳~64歳は推計146万人-内閣府が令和4年度に行った調査で発表された数値です。
ひきこもりは、学校や仕事に行かずに家族以外との交流がほとんどなく、おおむね6カ月以上にわたって自宅にとどまり続けている状態。当事者は、自尊感情やより良く生きる意欲を失っている場合も少なくありません。
◆安心して過ごせる居場所の整備も
市は、ひきこもり状態の人への支援を行うため、今年度から「ひきこもり相談支援室」を開設しました。市の担当部署や関係機関などと連携し、相談体制を強化。本人と家族の不安を受け止め、一人ひとりに合った支援に取り組みます。
併せて、居場所支援もスタート。気軽に利用でき、安心して過ごせる場を提供し、社会とのつながりを回復するための第一歩を後押しします。
『まずはゆっくりとエネルギーの回復を』
小川 司 ひきこもり支援コーディネーター
ひきこもりを「怠けているだけ」「親の甘やかし」と思う人もいるかもしれませんが、それは誤解であり偏見。一人ひとり要因はさまざまで、誰にでも起こりうることです。
ひきこもり状態の人には、家族や周囲の人が理解し、当事者が安心できる環境を整えることが大切です。ゆっくりと心と体のエネルギーを回復し、段階的に社会とのつながりをつくっていくためにサポートしていきます。家族だけで抱え込まず、気軽に相談してください。
◆ひきこもり相談支援室
【電話】86・0243
保健師や社会福祉士などの資格を持つ職員が相談を受けます。
日時:平日午前8時30分~午後5時15分(年末年始を除く)
場所:社会福祉センター「トモシア」2階
▽家族からこんな相談が寄せられています
・高校を卒業後に就職したものの、すぐ辞めてひきこもりに。高齢の自分が亡くなった後が心配…。
・精神的な疾患があるのかも。でも本人は病院に行きたがらないのでどうしたらいいか…。
◆ふらっと立ち寄れる居場所 こんぺいとう
日時:毎週木曜日午後1時~4時
場所:三ツ郷屋2丁目3-11(越路ハイム地域生活支援センター内)
問合せ:【電話】27・4266
【E-mail】ibasyo-conpeito@sutokukai.or.jp
開いている時間なら、いつ来てもいつ帰ってもOK。絵を描いたり本を読んだり、思い思いの時間を過ごせます。
◆ひきこもり支援の地域資源ガイド
当事者や家族の力になる支援機関・団体を紹介しています。ひきこもり相談支援室で配布するほか、市ホームページでも見ることができます。
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