■お金の管理に困ったら…
以前、新聞の集金係から相談を受けました。
新聞集金でA子さんのところに訪問した際、「お金がないから通帳からお金を払戻してきてほしいと言われ通帳を渡してくるので困った」という内容です。
A子さんのところに訪問したところ、夏なのにセーターを着て髪はぼさぼさで顔色が悪く、聞いていることへの質問が返ってこない状況でした。
認知症の専門医を受診したところ、「アルツハイマー型認知症」の診断を受けました。A子さんは自分でお金の管理ができないことが分かり、成年後見制度の申立てをして、成年後見人にお金の管理をお願いしました。
成年後見制度とは、認知症、知的障害、精神障害等の理由で、一人で決めることが不安な方に、(1)お金の管理(2)契約行為をお手伝いする制度です。
介護サービスを利用したいけど、手続きや契約が難しくてどうしたらいいかわからない、年金の管理が一人ではできなくて困る等の場合は、わかるように説明して、どうしたらいいかを一緒に考え、お金の使い方や、契約方法、手続きを手伝ってくれます。
手伝ってくれる人は、成年後見人、保佐人、補助人と呼ばれ、その人が持つ判断能力によって、お手伝いの内容が変わります
例えば、使うことのない高額な品物を買ってしまった、キャッシュカードの暗証番号を忘れてしまった等で困ったときは、今後困らないよう、成年後見人のサポートを受けて安心して生活することができます。
成年後見人にお手伝いを希望する場合は、家庭裁判所に申立てをします。成年後見人になれるのは、親族、専門職(弁護士、司法書士、社会福祉士等)で、家庭裁判所が適切な人を決定します。身近な人に、お金の管理や介護サービスの契約に困った人がいたら、この制度を紹介してください。手続きや制度についてもっと詳しく知りたい場合はいつでも地域包括支援センターにご連絡ください。
問合せ:地域包括支援センター 役場庁舎内1階
【電話】64-1473
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