文字サイズ
自治体の皆さまへ

多摩エリア出身者 interviewインタビュー

13/22

東京都 クリエイティブ・コモンズ

■篠原ともえ さん
1979年生まれ デザイナー/アーティスト
青梅市で育ち、高校は八王子。祖母が東京都青ヶ島に住み、幼い頃のそこでの自然・天文体験の大きさをメディアで語っている。1990年代後半に歌手デビューし、原色を基本としたオリジナリティあふれるファッションで、「シノラー」ブームを巻き起こした。その後、デザインの勉強を重ね、2020年にクリエイティブスタジオ株式会社「STUDEO」を設立。2021年・2022年と、国際的な広告賞ニューヨークADC賞で受賞をしている。

■多摩の景色が私を魅了し、「感覚の記憶」を与えてくれた
いまデザイナーとして仕事をしながら、つくづく思います。これまでに見たり聴いたり感じたりした「感覚の記憶」みたいなものが、その人の表現にそのまま表れるのだということを。私の場合は、自然・伝統・都市機能のすべてがバランスよくそろった多摩の地で過ごした経験が、現在のアウトプットに多大な影響を与えてくれました。
どこかに遊びに行くというよりは、自然だったり街だったりをなんとなく歩いている中で、刻一刻と変わっていく景色が私を魅了してくれたんです。そこで見た夕暮れの色、川べりで寝そべって感じた風の感覚は、今でも鮮明に覚えていますし、それに夢中になっている時間が至福の時間で、自分は頑張れると思って、色々なことに取り組めたんですよね。

■おすすめの場所は「全部!」
多摩のおすすめの時期や場所はと訊かれたら、「全部です!」と答えたくなりますね。どの季節も特別な体験ができますから。春は青梅市の梅郷地区がすばらしいです。たくさんの梅の花が咲き誇り、一面に濃厚な梅の香りが立ち込めます。夏はあちこちで花火大会が開かれます。私が慣れ親しんでいるのは青梅市納涼花火大会。地域の皆さんが本当に楽しみにしている催しなんです。
秋は奥多摩湖の紅葉が見事です。湖面に映える赤や黄、空の青色が美しい。そして冬は、多摩エリアのどこからも星がよく見えるので、ぜひ夜空を見上げてほしいです。
この秋でいえば、今年初開催の「八王子芸術祭」が楽しみです。私も作家のひとりとして参加しており、高尾の森の間伐材を原料にしたバッグを制作しました。高尾山の地域の方々は50年近くゴミ問題に取り組まれていて、30年ぐらい前にゴミ箱を置かない決断をされたんです。「山に登ったらゴミを持ち帰る」という文化をつくると。そんな地域の皆さんがつくった文化を促すためのバッグでもあり、皆さんのご協力が必要なアートプロジェクトになっています。高尾山頂で限定配布しているので、この機会にぜひ足を運んでいただき、多摩の魅力を存分に味わってもらえたらと思います。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU