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自治体の皆さまへ

区長 所信を表明(1)

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東京都中央区

山本区長は、2月27日に開会された令和6年第一回中央区議会定例会で、区政運営について所信を述べました。その全文を紹介します。

本日、ここに令和6年第一回中央区議会定例会の開会に当たり、私の所信の一端を申し述べ、区議会ならびに区民皆さま方のご理解とご協力をお願い申し上げます。
令和6年は、元日に発生した能登半島地震、その翌日の羽田空港航空機衝突事故と、大きな災害や事故が相次ぐ不安の中での始まりとなりました。犠牲となられた方々に、哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
今回の地震では多数の家屋の倒壊や大規模な延焼火災が発生し、現在も多くの方々が避難所での生活を余儀なくされています。区としても、一日も早い復旧と復興を願い、国や東京都と連携した継続的な支援を行ってまいります。
被災地では、住家やインフラの復旧作業に加え、幹線道路の断絶により地域が孤立した場合の対応、支援物資の受け入れ、搬送体制のあり方、さらには厳しい天候下での避難生活など、さまざまな課題が浮き彫りになりました。大地震は平穏な日常を一瞬にして奪い去るものです。その発生も予測することはできません。本区においても危機管理の重要性を改めて強く認識し、常日頃からの備えが十分か点検・整備するとともに、「地域のことは地域で守る」という視点に立ち防災対策に万全を期してまいります。
今、国際平和が根幹から揺らいでおります。長期化するロシアのウクライナ侵攻に加え、昨年10月にはイスラエルとパレスチナによる対立も激化し、周辺諸国への連鎖が懸念されています。この瞬間にも、子どもたちを含む多くの市民が武力攻撃におびえ、生命の危険にさらされていることに強い憤りを覚えます。「中央区平和都市宣言」を改めて胸に刻み、あらゆる施策の根幹に平和を据え、恒久平和の実現に向けてまい進してまいります。
地球全体を脅かす気候変動への対応も急務であります。昨年は世界の平均気温が過去最高を記録し、国内でも猛暑日が続き夏の気温が歴代記録を大幅に更新するなど、地球温暖化の影響を痛感する1年となりました。次世代へ持続可能な都市を残していくためにも、気温上昇の要因となっている温室効果ガスを一刻も早く削減する取り組みを加速させていくことが不可欠であります。「ゼロカーボンシティ中央区宣言」の下、脱炭素社会の実現に向け、区民、事業者と一丸となって力強く取り組んでまいります。
日々の暮らしに目を向けると、新型コロナウイルス感染症による行動制限が撤廃され、まちには多くの家族連れや観光客の姿が見られるようになりました。円安傾向の中、株価・企業収益も好調であり、数字上の経済状況には好転の兆しが見え始めています。しかしその一方で、著しい物価高騰の影響などにより区民生活や地域経済を取り巻く環境は依然として厳しい状況に置かれており、景気回復の実感が区民一人一人に行き届いているとは言えません。住民に身近な基礎自治体として、地域経済を底上げし、暮らしの質を高め、区民が豊かさを感じられるような取り組みを進めてまいります。
本区の定住人口は、なお力強いペースで増加を続けており、令和9年には20万人に達する見込みです。1月からは晴海フラッグへの入居も始まっております。新たに移り住む方々を含め、全ての区民にとって一層暮らしやすいまちとなるためには、防災などの課題解決を通じた地域コミュニティの積極的な交流を図るとともに、子育て、介護、教育などの区民福祉の向上、都市機能と景観が融合した都市基盤づくりを進め、都市(まち)としての魅力をより一層高めていく必要があります。昨年2月に策定した「基本計画2023」に掲げた施策を着実に実行し、区民一人一人の満足度を高め、誰もがこの地域で暮らし、働くことに誇りを持ち、安全・安心に暮らせるまちづくりに取り組んでまいります。

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