■輝く個性とにぎわいが躍動を生み出すまち
○主な新規・充実事業
・中小企業への支援
・区内共通買物・食事券の発行
・水上スポーツ関連施設の整備
・晴海まつり
・東京湾大華火祭再開に向けた調査
・幼稚園施策の充実
第三は「輝く個性とにぎわいが躍動を生み出すまちを目指して」であります。
経済活動の再開が進みつつある一方で、長引く円安や物価高騰が地域経済を支える多くの中小企業等の経営を圧迫し、人手不足の問題も深刻化するなど、地域経済は依然として厳しい状況にあります。「商工業のまち中央区」の発展を支える中小企業に対し、経営の安定や企業活動を支援するため、融資制度の限度額の増額や事業承継に係る融資制度を新たに創設します。また、中小企業の事業活性化を促進するため、ホームページ作成費補助の限度額を増額します。さらに、プレミアム率25パーセントの区内共通買物・食事券を発行総額26億円から30億円に増額して6月に発行するなど、地域経済の活性化を図ります。
健康志向の高まりとともに、スポーツを楽しむ人が増えています。誰もが身近な場所でスポーツに親しみ、楽しむことができる機会を享受できるよう、「スポーツ推進ビジョン」の改定に向けた基礎調査を実施します。また、東京2020大会やパリ2024大会を契機にスポーツへの関心が深まる中、区民のスポーツ活動のさらなる推進に向けて、都内随一の豊かな水辺空間を活用した、水上スポーツ関連施設を整備いたします。さらに、子どもたちがのびのびと安全・安心に遊べる場を確保するため、入船橋先のカルバートなどの有効活用に向け、検討を進めてまいります。
本区では、子育て世代を中心に新たな住民が増え続けています。このような状況の中、地域コミュニティの活性化に向けた取り組みを充実・強化することは大変重要です。大江戸まつり盆おどり大会や子どもフェスティバル、まるごとミュージアムなど既存のイベントはもとより、新たに始まった晴海まつりの充実も図ります。また、住民参加による防災訓練を、町会・自治会や各関係団体等と連携して開催することで、多様な世代が交流できる場を創出し、ひいては地域の共助の強化につなげてまいります。こうした取り組みの継続に加え、東京湾大華火祭の再開に向けた調査をさらに深め、実現に向けた検討についても加速させてまいります。
平和事業の推進では、戦後80年を迎え、戦争の悲惨さや平和の尊さを次世代に伝え、平和について深く考える機会とし「終戦」と「平和」に対する意識を一層高めるため、これまで3月に実施していた平和展を終戦記念日に併せて8月に開催します。
次に教育についてであります。
子どもたちが夢と希望を持ち、その実現に向けて学び、努力し続ける姿勢や態度を育成できるよう、教育の質の向上はもとより、予測困難な時代を生きる力を育む教育を推進してまいります。
学校教育では、GIGAスクール構想第2期に向けて学習用タブレット端末を着実に更新することで、個別最適な学びや協働的な学びを一層推進し、確かな学力を定着させるとともに、子どもたちが情報を適切に取り扱えるよう、デジタルシチズンシップ教育を充実します。また「学校図書館支援センター」を設置し、学校図書館に司書が常駐する体制を整備することに加え開館時間を延長することで、子どもが本に触れる機会を増やし、読書の楽しさを感じられる環境を整えるとともに、これまで以上に学習における学校図書館の活用が図られるよう取り組んでまいります。さらに、喫緊の課題である教員の働き方改革を推進し、児童へのきめ細かな指導を行えるよう、小学校低学年の副担任業務を担うエデュケーション・アシスタントを全校に配置してまいります。
学校施設整備では、晴海地区における児童生徒数の急増に対処するため、晴海西小学校第二校舎の設計業務を進める他、日本橋地域においては浜町公園内に整備中の日本橋中学校浜町校舎を竣工させるなど、良好な義務教育環境の確保に取り組んでまいります。今後も、児童生徒数のさらなる増加を見据えた義務教育施設の確保については、自治体の責務として、あらゆる手立てを講じてまいります。
幼児教育では、非認知能力の向上を目的とした「すくわくプログラム」の実施や区立幼稚園全園で預かり保育の時間を午後6時まで延長するなど、一層の教育環境の充実を図ることで、幼児教育への期待に応えてまいります。
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