■誰もが笑顔で夢と希望を持てる社会の実現を目指して
社会経済状況が大きく変化する中で、引き続き人口増加が見込まれる本区においては、今後も複雑化・多様化してゆく区民ニーズを的確に把握し、行政サービスにつなげていかなければなりません。
行政サービスのデジタル化の推進では「区民にとって便利でやさしい区役所」を実現するため、「全手続き調査」の結果を踏まえ、導入効果の高い手続きを優先的にオンライン化し、令和7年度中に、各種手続きの実績のうち80パーセントを電子申請化することを目指し、利便性の向上を図ります。
公共施設整備では、近年の建築費、資材費の高騰などの社会状況も踏まえ、財政負担の軽減や平準化を図るため、新たに導入する公共施設マネジメントシステムを活用し、既存施設の有効活用と多目的利用を図るための施設の再編成を検討するなど、老朽化対策と施設需要への対応の両立に努めてまいります。
今後、本区の将来を形づくる都市基盤整備の取り組みが一層活気を帯びてまいります。特に築地市場跡地開発は、首都東京、ひいては日本の将来をけん引する大きなプロジェクトとして動き始めています。これらの取り組みは、国際都市としての魅力を高め、区民の暮らしを豊かにするとともに、世界中から人々を引きつけ、さらなるまちのにぎわいを創出し、日本全体の成長に大きく貢献することが期待されます。
全国的な人口減少や少子高齢化の波の中にあっても、本区は若い世代や外国人などの転入が相次ぎ、たくさんの子どもたちが誕生するなど、20万都市を目前に控え、その勢いはますます加速し、まちは活気に満ちあふれています。
この力をわがまちの発展に生かし、本区に住み、働き、集う全ての人々が、暮らしやすく、働きやすいと実感でき、住み続けたいと思える魅力的なまちへと磨き上げていくことが重要であります。
そのためにも、区民の皆さまをつなぎ、地域をつないでゆくことが何よりも大切です。令和8年度の区制施行80周年に向け、本区の魅力を発信するシティプロモーションを全庁挙げて推進してまいります。区内の歴史文化資源のデジタルアーカイブ化や記念映像の制作をはじめ、地域の団体による歴史文化資源の発掘・発信を支援し、その主体的な活動を後押しすることで、区と区民、地域等が一体となり、まちへの誇りと愛着心が醸成されることを目指します。
いまだかつて経験したことのない新たな発展段階を見据え、環境、都市づくり、コミュニティ、経済・文化といった多様な側面から各種施策を横断的に捉え、人と水とみどりを重視したリーディングプロジェクトとして推進します。東京の中心に位置する本区が、やすらぎ・交流・にぎわいのセントラルパークとなることを目指し、都心中央区の魅力と可能性を最大限に引き出し、首都東京の柱としての役割を果たしてまいります。
誰もが笑顔で夢と希望を持てる社会の実現を目指し、たゆまぬ思いと理想を抱きながら、輝く未来へ橋を架けるため、力強く歩み続けてまいる決意であります。
重ねて区議会ならびに区民皆さま方のご理解とご協力をお願い申し上げ、所信表明といたします。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>