災害時に備え、日々訓練を重ねている消防団。団員のみなさんは、仕事や学業、家事などをしながら活動しています。
今号では、中野消防団として活動する方に話を聞きました。
■第7分団 部長
大城未奈美さん(主婦)
2011年入団
◇叔母からの誘いで入団
私が22歳、息子が4歳のころでした。「きっと向いているよ」と言われ、気になったので入団しました
◇性別関係なく挑戦できるのが楽しい
消防団は男性のイメージが強いと思いますが、女性にもできることはたくさんあります。特に放水訓練では、初めは想像以上の水圧に負けそうになりましたが、訓練を重ねてスムーズにできるように。今ではできることも増え、やりがいを感じています
◇火災現場の焼け跡を見たことが記憶に残っている
胸が締め付けられるような感覚がありました。絶対に火災を起こしてはいけない、訓練を重ねて地域を守りたいという気持ちが強くなりました
◇仕事・育児・消防団の活動は無理なく並立できる
消防団の活動は月に1回程度、主に日曜日です。平日は仕事と子育てに集中し、日曜日は訓練などの活動に参加しています。本業を優先させてくれるので、続けられています。今では、幼いころから活動を見てきた息子と一緒に参加しています
◇たくさんの仲間ができる
活動内容に加え、地域の方とつながりを深められる魅力があります。実は、家庭の事情で活動に参加できない時期がありました。地域で先輩団員にたまたま会った時、「元気か、また来られたらおいで~」と優しく声を掛けてくれました。そんな何げない言葉で私の気持ちが軽くなり、「もう一度仲間と一緒に活動したい」と、前向きな気持ちになりました。温かく支えてくれる仲間に出会えることが、消防団の魅力です
◇常に急な出動に備えています
13年間で3回、火災の現場に出動しました。頻繁に招集があるわけではないですが、自宅の玄関にはいつも防災服を備え、すぐ出動できるようにしています
■第1分団 団員
都築翼さん(バス運転手)
2021年入団
◇自宅が火事になった経験から入団を決意
小学生のころ、自宅が火事になりました。その時、地域の消防団にお世話になった記憶が強く残っており、23歳の時に当時住んでいた八丈島の消防団に入団しました。区内に引っ越してからも、地域の役に立ちたいと思い、続けています
◇主な活動は救命講習での実演や広報活動
いざという時に救急対応ができるよう、会社や学校でAEDの操作方法などを教えています。活動を通して、「消防団ってかっこいい」と興味を持ってもらえたらうれしいです
◇空き時間に活動して 仕事と両立
訓練は日曜日が多いですが、救命講習や緊急時の出動は平日・休日問わずあります。バス運転手の仕事は不規則ですが、仕事の空き時間に参加できるので、活動しやすいです
◇緊急事態でAEDを使用したことが記憶に残っている
近所の方が心肺停止状態になりました。救命講習で指導する立場ではありましたが、少し動揺してしまいました。知識があっても、いざという時に命を救えなくては意味がありません。緊急時でも冷静に考え判断できるように、もっと訓練を重ねる必要があると感じました
◇新たな経験で世界が広がる
災害の現場を見たり、消防署の中に入ったりと、普段経験できないことがたくさんあります。知ることで興味が湧き、日常生活でも消火栓の種類や避難経路などが気になるようになりました。会社では同僚に、「ここに物を置くのは危ないかな?」など、防災に関する質問をされるようになり、頼られていることがうれしいです。これからも訓練や勉強に励み、地域の安全に貢献したいです
■消防団にはこんな魅力があります!
第3分団 分団長
瀨尾幸夫さん
1980年入団
2023年東京都消防褒賞 受賞
・いざという時に自分や周囲の人を守る力が身に付く
・地域の人と交流しつながりが深まる
・日常生活では経験できないような訓練や活動ができる
・日々の訓練や活動により体力がつき健康につながる
■消防団員募集中
18歳以上の健康な方は、年齢や性別を問わずどなたでも入団できます。報酬が支給され、公務災害の補償などの制度も整っています。関心のある方は、下記の問合先へ連絡を。
一緒にまちを守ろう!
問合せ:
・中野消防団本部(中野消防署内)【電話】3366-0119
・野方消防団本部(野方消防署内)【電話】3330-0119
・特別区消防団入団サポートダイヤル【電話】0120-119-588
問合せ:地域防災係/8階
【電話】3228-8930【FAX】3228-5647
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