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自治体の皆さまへ

新春対談 アニメの力を中野から世界へ

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東京都中野区

中野に本社を構える株式会社ブシロードと株式会社MAPPAの代表取締役社長(以下社長)のお二人に、酒井区長とともに今後の中野の発展や抱負について語っていただきました。お二人にはナカンヌ(※1)や区役所でのヴァンガード大会(※2)など、区のイベントにもご協力いただいています。
※1 ナカンヌ…中野のPRにつながるオリジナル動画を募集する映画祭
※2 ヴァンガード大会…区役所で開催した「カードファイト!!ヴァンガード」の大会

「中野から世界へ」
区長:お二人ともクリエーターとして世界を舞台に活躍し、制作する作品は国内のみならず世界で愛されています。
そんな世界的クリエーターのお二人が、中野に本社を構え、制作の地として選んでくださったことを私も誇らしく感じています。
中野は120を超える国と地域の方々が住んでおり、外国人の人口も年々増加していて、多様性を生かしたまちづくりを進めています。世界で活躍するお二人は、グローバル化について、どうお考えでしょうか。

木谷:国内に限らず、世界中でエンターテインメントが重要な役割を担っていると感じています。例えば、アニメなど、自分の趣味に関わりのある国には、愛着が湧いたり、尊敬したりすると思います。
現在、世界中で紛争など、さまざまな問題が起きています。お互いを理解するという意味でも、エンターテインメントの持つ役割はすごく大きいと感じます。中野からそれを広げていきたいですね。

大塚:我が社でも世界への意識は強くなってきていますね。国内外でどんな作品が求められているかを考えながらアニメを企画していますし、一枚一枚の絵を描くときも、世界中のお客様のことをいかに想像できているかが大事になります。世界を意識する一方で、しっかりと地に足をつけながらものづくりに取り組みたいので、「中野でアニメを制作する」「中野のプロジェクトに参加する」といったような、地域とのつながりも大切にしています。

「もっとにぎわうまちに」
木谷:中野には魅力的な場所がたくさんあります。例えば、中野ブロードウェイをもっと押し出してみても良いかなと思います。これほど大規模で、さまざまな文化が詰まっている場所は珍しいですよね。
中野のシンボルとして、それを中心にいろいろなものを作っていけばまちの独自性も出てきて、より活気があふれてくると思います。我が社も作品などを通じて貢献できたらうれしいです。

区長:中野ブロードウェイを訪れるために中野に来る方も多くいます。もっと中野を盛り上げていくためには、一層力を入れる必要がありますね。

「アニメ人材の育成を」
区長:アニメ制作に関わる人材の育成を中野で進めたいと思っているのですが、いかがでしょうか。

大塚:良いですね。アニメを観てくれる子どもたちは本当にたくさんいると感じているので、自分たちの手でも作品を作れることを知ってほしいです。アニメーション教室など、子どもたちが気軽にアニメ制作に触れる機会を作っていけたらうれしいですね。

区長:そのためには、どのような区の支援が必要でしょうか。

大塚:アニメ教室って、紙と鉛筆があればどこでも開催できるので、イベントの情報をどう発信するかが大事なのかと。「アニメってどうやって作るの?」と疑問を抱いている子に、「まずはやってみよう」と思ってもらえるようなきっかけを作り、アニメ制作に対するハードルを下げることができたら良いですね。区と協力して、そんな機会を増やしていきたいです。

木谷:アニメ関係の専門学校等を区に誘致するのも良いと思います。人が集まると、そこにビジネスが生まれます。私たちのようなエンタメ企業に加えて関連する企業や学校などが集まると、もっと中野を盛り上げることができると思います。

「2025年の抱負を」
木谷:作品をどんどん作ろうと思っています。最近、入社してくれる方に我が社の作品のファンという方が増えています。やはり自社のIP作品(※3)ってすごく大事だなと感じますね。それに加えて、人材の教育にも力を入れたいです。デジタル技術が進んでいる影響か、人材の成長スピードも早くなっていると感じます。人の成長は会社の発展にもつながるので、成長を後押しする環境を作り続けていきたいですね。

大塚:作品を作って届けることを繰り返している会社なので、そのスケールアップとオリジナリティの強化を図りたいです。毎年挑戦し続けていることなので果てしないですが、やりがいがありますね。新しい環境で、どのような変化が生まれていくのかも非常に楽しみです。

「中野のみなさんへメッセージ」
木谷:中野から世界に届く作品をたくさん作り、サブカルチャーで中野を盛り上げていきます。応援よろしくお願いします。

大塚:中野のみなさんに誇りに思っていただけるよう、国内のみならず、世界で愛される作品を制作していきたいと思っています。これからもよろしくお願いします。

区長:お二人の目指すまちの姿が、区の目指すまちづくりと共通であると改めて感じました。人や企業、学校などが組み合わさり、新しいものが生まれる。それがみなさんの感動につながり、中野に住んでいて良かったと思っていただけるように、全力を尽くしていきます。
※3 IP作品=クリエーターや企業が創作した表現やデザイン

■株式会社 ブシロード社長
木谷 高明 氏
1960年生まれ。2007年に株式会社ブシロードを設立。「カードファイト!!ヴァンガード」や「ヴァイスシュヴァルツ」などのカードゲームをはじめ、アニメや音楽ライブなどさまざまなプロジェクトを手掛け、現在もコンテンツ開発の最前線に立つ

■株式会社 MAPPA社長
大塚 学 氏
1982年生まれ。2011年に株式会社MAPPA設立に参加し、2016年に代表取締役社長に就任。「呪術廻戦」「進撃の巨人 The Final Season」「チェンソーマン」など多数の作品を制作。商品化や催事化、配信などアニメビジネス全般の事業も行っている

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