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千代田区公式YouTubeチャンネル

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■校歌でよみがえる記憶
近年、全国で進む少子化による統廃合などで、公立小学校の減少が進んでいます。一方、住宅や子育て施策により約20年、子どもが増加している千代田区ですが、一時、急速な都市化により人口が3万人台まで落ち込む時期がありました。区内では戦後、永田町小学校など11校の小学校と共に、地域や卒業生に長く親しまれた「校歌」も消えてしまいました。
区公式YouTubeチャンネルでは、7月上旬と下旬に分けて、統合になった11校の小学校の校歌をアップロードしました。嬉しいことに新聞社などマスコミにも取り上げられ、卒業生を含む多くの方から反響の声が届いています。
校歌には児童の目指した心意気「質実剛健 これ我が精気」(錦華小)や、「正直けっぱく苦労に負けず、弱気を助ける神田の人」(神田小)など、地域の特徴も表されています。小学生の時には、意識していなかった歌詞も、大人になってから読み返すと、その意味が、より分かるような気がしませんか。続編として、麹町、九段、番町、富士見小学校の旧校歌も順次アップロードしていきますので、お楽しみに。

■地域社会と校歌
『校歌の誕生』著者 須田珠生氏(小樽商科大学准教授)に聞く

近代日本の学校における校歌の成立史を研究し、『校歌の誕生』(人文書院)で、1872年の学制公布から1945年までを対象に、校歌の起源と歴史的展開を追った須田氏に、地域づくりと校歌について伺いました。

◇郷土歌としての校歌
韓国や中国などのアジアの一部で校歌を制定している国や地域は見られますが、それ以外の欧米をはじめとする諸外国では、学校が自ら固有の校歌を制定し、しかもそれを児童・生徒が歌うという習慣はほとんど見られません。そのことを踏まえると、校歌は「日本特有の学校文化」であると考えられます。
歴史的には、1930年代になると郷土教育運動の興隆と相まって、学校教育現場で校歌が全国的に普及するようになります。校歌は「郷土歌」として位置付け、なおかつ児童生徒が歌うことで、「正しき郷土人」「よき郷土人」を養成することが目指されました。以降、校歌は学校固有の歌でありながら、その地域社会に住む人々も歌い手にすることで、学校という範囲を超え、地域社会に結びつきを持つ歌としての性格を帯びるようになったのです。

問合せ:広報広聴課広報広聴係
【電話】03-5211-4174

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