(連載)
■貴社の経営力を無料でパワーアップさせるには?
中小企業診断士 金綱 潤(かねつな じゅん)
・近年、中小企業の方々を取り巻く経営環境は益々、進化・変化が激しくなってきました。電帳法(電子取引帳簿法)やインボイス(適格請求書)等の法制度面での対応や、急激な為替動向、エネルギーコストの増大、賃上げ等の社会・経済面での対応等、気が付くと、今までの「経営の進め方・ノウハウ」では上手く、経営の舵取りが難しくなることも本当に増えて来ました。
・他方、「人手不足のため、新しい取組が出来ない。」「コロナで借りた借金を返す方法を知りたい。」と色々な想いが浮かぶものの、「やり方が分からない。」「解決のイメージが浮かばない」、「そもそも何から始めたら良いか分からない」等、『次の一歩』に躊躇される事業者さんも残念ながら多く居られます。
・人、モノ(設備)、カネ、情報の経営資源に制約のある中小企業には知恵の出しどころの局面です。
・私事ですが、今年の3月まで国の無料の経営相談拠点の責任者を10年間勤めてきました。財務、法律、販路開拓、DX、マーケティング等の専門家と共に毎年、約8千社の事業者さんの経営相談を受けてきましたが、自拠点で解決出来ないことも多く、「どうしたら事業者さんの経営をステージアップ出来るだろう…」と思案する中、広く自分の周りを見渡すと、「自分たちでは解決出来ない問題に関して、専門的な知見とノウハウ」をお持ちの方々が多く居られました。そう、それが「公的支援機関」です。
・彼等の多くは、国や自治体から予算を貰い、「一定の政策課題解決に資する」目的で活動しており、税金を財源に活動をしているため、「基本、無料」です。
・実際に私の彼等との連携を通じて、多くの事業者さんの経営課題解決に繋げることが出来ました。今回はそんな実体験を通じて、前述の事業者さんのために、「公的支援機関」を上手に活用するコツについてコメントしたいと思います。
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