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池波正太郎 生誕100年企画「時代を翔ける池波正太郎の魅力」

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東京都台東区

■その七 伊庭八郎
徳川家の家臣として幕末動乱の時代に活躍した伊庭八郎秀穎(ひでさと)。下谷御徒町、現在の台東1丁目にあった心形刀流伊庭道場の跡継ぎとして生まれ、優れた剣士として成長します。鳥羽伏見の戦いでは遊撃隊士として参戦、その後も官軍との徹底抗戦をつらぬきます。自ら幕軍の遊撃隊を再組織し、官軍を迎撃する箱根三枚橋の戦いで片腕を失いながらも激闘します。最後は榎本武揚らと函館五稜郭に立てこもり華々しく討ち死にしますが、徳川贔屓の人たちに長く語り継がれました。白面の美剣士、今で言うイケメンの剣士と言われ、道場から遠くない浅草・永住町で暮らした少年時代の池波正太郎にとっては、憧れの的であったようです。作家としての初期に、ご近所のヒーローだった八郎を主人公にした「幕末遊撃隊」を発表。執筆前に伊庭家のご遺族を訪ね取材させてもらった折に、遺品の中に、傷んでいたようですが肖像画があり、池波自ら撮影複写させてもらいました。池波は「幕末遊撃隊」を執筆している時、またその後しばらくの間、書斎にこれを飾っていたようです。

問合せ:中央図書館池波正太郎記念文庫
【電話】5246-5915

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