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池波正太郎生誕100年企画 「時代を翔ける池波正太郎の魅力」

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東京都台東区

■その八 桐野利秋(中村半次郎)
現在の台東区池之端1丁目にある、都立旧岩崎邸庭園は、明治29年に三菱財閥の岩崎家として建てられたものです。それ以前の江戸時代には越後高田藩15万石の大名・榊原家の下屋敷でした。岩崎邸はこの庭園の一部を踏襲したといわれています。明治になって榊原邸に住んだのは陸軍少将・桐野利秋でした。前名は薩摩藩士・中村半次郎。池波正太郎は昭和37年にこの半次郎を主人公とした「人斬り半次郎」を発表しています。薩摩藩の下級武士の家に生まれ武士といっても田畑を耕す生活で、唐芋侍などと見下されていましたが、示現流の剣は城下侍随一の腕前でした。その剣が西郷隆盛に認められ、西郷とともに幕末動乱の京都へ赴きます。敵対する勢を倒し「人斬り半次郎」といわれ、幕府方とも激しく対峙します。無学で豪放磊落、恋人の法秀尼から学問を習い、維新後は陸軍少将に任命されます。ところが、西郷が征韓論に破れ下野すると行動をともにして帰郷。その後西郷を担ぎ、西南の役を起こして明治政府軍と戦い、壮絶な最期を遂げます。

問合せ:中央図書館池波正太郎記念文庫
【電話】5246-5915

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