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池波正太郎生誕100年企画「時代を翔ける池波正太郎の魅力」

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東京都台東区

■その九 青春忘れもの
月刊誌『小説新潮』(新潮社)に昭和43年1月から12月まで連載した「青春忘れもの」(新潮文庫)は、池波正太郎がその半生を綴った青春回想記です。大正12年、旧・浅草区聖天町(現・浅草7丁目)で生まれ、6歳からは旧・浅草区永住町(現・元浅草2丁目)で暮らしました。永住町の家は上野と浅草の中間点にあり、子供の頃の遊び場は上野の山と浅草の六区でした。生粋の下町っ子として育ち、小学校を卒業すると日本橋兜町の株式仲買店に勤めます。月給のほかにチップも入り、好きな映画や芝居を見て廻り、銀座の瀟洒なレストランにも通う毎日。先輩たちから良いことも悪いことも教えられ、今度は都会っ子として昭和初期の消費文化をたっぷりと吸収して青春を謳歌します。その後、海軍に入隊し過酷な試練を受けますが、外地には行かず、鳥取の海軍基地で終戦を迎えます。戦後、下谷区役所に勤める傍ら、一念発起して戯曲を執筆、懸賞募集に応募し入選。作家の長谷川伸氏に師事して劇作家をめざします。
作家・池波正太郎と作品のルーツを探るうえで、必読の一冊です。

問合せ:中央図書館池波正太郎記念文庫
【電話】5246-5915

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