文字サイズ
自治体の皆さまへ

波正太郎生誕100年企画「時代を翔ける池波正太郎の魅力」

28/30

東京都台東区

■その十 忍者もの
池波正太郎が書いた最初の長編連載小説は、昭和37年に発表した「夜の戦士」(角川文庫)で、この作品は池波初の忍者を主人公とした小説でした。この作品を皮切りに、「忍者丹波大介」(新潮文庫)、「蝶の戦記」(文春文庫)、「火の国の城」(文春文庫)、「忍びの風」(文春文庫)、「忍びの女」(講談社文庫)と、最後の「忍びの旗」(新潮文庫)まで、戦国時代の忍者を描いた7作、さらに江戸時代の草の者・隠密を描いた「スパイ武士道」(集英社文庫)を含め8作の長編小説を執筆しています。これらの作品群で、特に前7作は主人公の忍者たちの眼を通して、戦乱の世とこの時代に生きた、武田信玄、上杉謙信、織田信長、加藤清正、福島正則、といった戦国武将たちの姿が浮き彫りにされます。そして池波の〔忍者もの〕の大きな特徴は、超人間的な奇想天外のことをするわけではなく、幼い頃から訓練した技、方術を駆使して任務を達成する忍者。記録には残ることなく歴史の裏側で活躍し、時代を動かした忍者たちの生き様を描いています。読み応えのある作品群です。

問合せ:中央図書館池波正太郎記念文庫
【電話】5246-5915

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU