食中毒は一年中発生しており、冬から春にかけてはノロウイルスによる食中毒が多発します。また、生食や加熱不十分な肉料理が原因の食中毒は、季節を問わず発生します。
食品の衛生管理や手洗いをしっかりと行い、健康に過ごしましょう。
例年、11月から3月にかけて食中毒の主な原因となる、非常に強い感染力をもったウイルスです。感染後24~48時間で、吐き気、おう吐、下痢、腹痛、発熱などの症状が現れます。感染すると便やおう吐物の中にウイルスが排出されます。症状がない場合や回復後でも、ウイルスは1週間程度排出されているため、周囲の人にうつさないよう注意が必要です。
・ウイルスに汚染された二枚貝などを生や加熱不十分で食べる
・ウイルスの付いた手指で飲食をする
・感染者が調理したものを食べる
・感染者の便やおう吐物から空気中に浮遊したウイルスを吸い込む
・手洗い
食中毒予防の基本は手洗いです。帰宅時、トイレの後、調理・食事の前、汚物に触れた後などには必ず手を洗いましょう。指輪や時計は外して洗い、タオルの共用は避けるようにしましょう。
・加熱調理
ノロウイルス汚染のおそれがある二枚貝などの食品は、なるべく生食せず、中心部を85~90℃で90秒以上加熱したものを食べましょう。特に子どもや高齢者などの抵抗力の弱い方は注意が必要です。
・消毒
調理器具やスポンジなどのキッチン周り、衣類などは熱湯消毒(85℃で1分以上)または塩素系漂白剤などの次亜塩素酸ナトリウム(0.02%消毒液)による消毒が有効です。床などが汚染された場合は、すみやかに取り除き、高濃度の次亜塩素酸ナトリウム(0.1%消毒液)による消毒を行いましょう。アルコール系消毒剤の場合はノロウイルスに有効な製品を選び、製品の使い方を守りましょう。
主に腸管出血性大腸菌(O157)やカンピロバクターといった、家畜に存在する細菌が食中毒を引き起こします。これらの細菌は、食肉の加工処理をする際に付着してしまうので、新鮮な生肉でも加熱が不十分な場合は食中毒が発生する危険性があります。
腸管出血性大腸菌(O157)に感染すると、1~14日で血便、下痢、腹痛などの症状が現れます。カンピロバクターに感染すると、1~7日で発熱、下痢、腹痛などの症状が現れます。どちらも少量の菌で食中毒を引き起こすので注意が必要です。
・家庭で予防
お肉を調理する際は、中心部を75℃で1分以上加熱しましょう。また、加熱しないで食べる食材と生肉は分けて処理し、生肉に触れた手や調理器具はよく洗いましょう。
・飲食店で予防
「新鮮だから安全」「表面をあぶっているから安全」は間違いです。「お店で提供されているから大丈夫」と考えず、中心部まで加熱されているか確認しましょう。
食中毒の疑いがある場合は、医療機関を受診しましょう。下痢やおう吐があるときは、脱水症状に注意しこまめに水分をとり、自己判断で下痢止めや吐き気止めなどを飲むことは避けましょう。また、疑わしい食事がある場合は、「いつ」「どこで」「何を」食べたか、そして一緒に食事をした人の症状なども医師に伝えてください。
問い合わせ:生活衛生課食品衛生担当
【電話】5742-9139【FAX】5742-9104
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