文字サイズ
自治体の皆さまへ

【お詫び】市民意識調査における不適切な設問について

5/22

東京都国立市

令和4年2月に実施しました第14回国立市市民意識調査において、しょうがいしゃに対する差別にあたる設問を掲載しておりました。これまでソーシャル・インクルージョンを理念として掲げ、「しょうがいしゃがあたりまえに暮らすまち宣言」を行い、さらに、「国立市誰もがあたりまえに暮らすまちにするための『しょうがいしゃがあたりまえに暮らすまち宣言』の条例」を持つ国立市として、差別はあってはならないものと考えてまいりました。しかしながら、今回、このような設問の調査を実施しましたことを深く反省するとともにお詫び申し上げます。
これを受け、以下のとおり市として対策を講じることといたします。

1.当該設問について
《問》
あなたは「しょうがいがある人が身近でふつうに生活していることがあたりまえだ」という考え方について、どう思いますか。

《選択肢》
「そう思う」
「どちらかと言えばそう思う」
「どちらかと言えばそう思わない」
「そう思わない」
「一概に言えない」
「わからない」

2.今回の問題点について
「国立市誰もがあたりまえに暮らすまちにするための『しょうがいしゃがあたりまえに暮らすまち宣言』の条例」が平成27年12月に制定されました。この条例に基づき、誰もがあたりまえに暮らせるまちをめざすために、調査を行うこととしました。
この設問は、その認知度を測る(向上させる)ために平成29年2月の調査から項目に追加しました。設問にある「しょうがいがある人が身近でふつうに生活していることがあたりまえだ」という考え方は当然あるべきものです。しかし、この考え方をどう思うかという問いになっており、「そう思わない」と選択することができる設問となってしまっています。
これは、「そう思わない」、つまり、「しょうがいがある人が身近でふつうに生活していることがあたりまえ」ではないことを許容してしまう危険性があります。また、今回は「しょうがいがある人」が設問の対象ですが、どのような人に対してもこのような聞き方をすべきではありません。そのことを市が見落とし、こうした設問が市民意識調査に加えられ、外部の方から指摘があるまで気が付かなかったことに問題がありました。
また、このことにより、差別が助長され、しょうがいしゃの地域での生活が脅かされかねないと当事者に恐怖を感じさせてしまったことを痛切に反省しお詫び申し上げます。

3.今後の対応
市としては、二度とこのようなことを起こさないよう、次のように対応いたします。
(1)市役所内において本件における問題点を共有します。
(2)市民意識調査における当該調査項目を変更するとともに、調査票全体の点検を行います。
(3)点検にあたっては、市役所内部でのチェック体制を検討するとともに、当事者からの意見を聞きながら進めます。
(4)市が発信する情報の影響力を再度認識し、差別が生じることの無いように注意を払うことを徹底します。
(5)職員の人権意識の向上をめざし、しょうがい当事者による職員向け人権研修を計画・実施します。

4.「国立市誰もがあたりまえに暮らすまちにするための『しょうがいしゃがあたりまえに暮らすまち宣言』の条例」について
「国立市誰もがあたりまえに暮らすまちにするための『しょうがいしゃがあたりまえに暮らすまち宣言』の条例」は、市が平成17年に告示した「しょうがいしゃがあたりまえに暮らすまち宣言」が基本理念となっています。
この宣言は、しょうがいしゃが、かつてのように施設や病院に入ったきりになったり、介護等を家族が抱え込んだりすることなく、誰もが地域で生活できるようにという思いを込めて、市内のしょうがいしゃ自らが参画し宣言をまとめ、国立市議会により、市の宣言とされたものです。この宣言を基本理念とし、しょうがいしゃに対する市民および事業者の理解を深め、しょうがいしゃに対する差別をなくすための取り組みの推進に向けて、国立市、市民および事業者の責務を明らかにするとともに、しょうがいのある人もない人もともに尊重し合い、安心して暮らすことができるまちの実現を目的として条例を制定しました。
この宣言および条例が制定されたことは、地域で誰もがはぐくみ合える、差別のない、ともに出会えてよかったという関係をつくっていく、現在の国立市のまちづくりの出発点ともいえるものです。
誰もがあたりまえに暮らすまちをめざし、当事者の方々のご意見を伺うことにより、国立市独自の地域参加型の介護制度が生まれるなど、さまざまな施策を進めてまいりました。
今後とも、市では、しょうがい当事者が安心して暮らすことのできる地域をめざして、なお一層取り組んでまいります。

問合せ:しょうがいしゃ支援課、政策経営課

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU