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自治体の皆さまへ

つながる すみだ人(びと)

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東京都墨田区

すみだを愛し、すみだで活躍する人をリレー形式で紹介する「つながる すみだ人」。お話を伺った方に次の方を紹介していただき、すみだを愛する人をつないでいきます。第57回は、飲食店の「押上文庫」(押上三丁目10番9号)を営む傍ら、歌舞伎や日本酒などの日本の芸能や文化の魅力と奥深さを伝える活動を行う竹下 文庫さんです。

Q.すみだでどのような活動をしていますか?
蔵元や陶芸家、落語家を呼んでプロの話を聞き、実際に体験して、日本の文化や芸能に馴染(なじ)みのない方に奥深さや魅力を知ってもらうきっかけ作りをしています。最近だと、すみだと友好都市である長野県小布施町の「北信流」の日本酒を楽しむ会を開催しました。こういったイベントを開くと、多くの方が参加してくれて嬉(うれ)しいですね。また、学生の頃からプロのオペラ歌手やピアニスト、指揮者をしていた経験を活(い)かし、ピアノ教室を開き、地域の方にピアノやクラシックの楽しさも伝えています。
さらにお店がある建物の2階を貸し出し、浄瑠璃で登場する三味線とともに節をつけて語る「義太夫(ぎだゆう)」教室や、「さをり織り」教室、蓄音機の臨場感あふれる音を楽しむ「SPレコード」の鑑賞会などが行われています。

Q.現在の活動を始めたきっかけは何ですか?
日本の文化や芸能に馴染みがない人にも、その魅力に気付いてほしくて、ここでの“出会い”がそのきっかけになってくれたら嬉しいです。
私はクラシックや落語などの芸能が好きで、鑑賞しに会場へよく行きます。しかし、今は昔に比べると、お金を払ってクラシックや日本芸能を鑑賞する人が減ってきていると感じています。音楽や日本芸能に馴染みがない人にどうしたら伝わるか考えたとき、飲食店の中で文化に触れる機会があれば、敷居が低くなり魅力を伝えるきっかけになるのでは、と考えました。
また、日常のすぐ近くに、日本芸能等に触れられる場所があることが大切だと思います。例えば、すみだには国技館や相撲部屋があり、力士を日常でよく見かけますよね。すみだに住む私たちにとって相撲文化が身近なように、日本文化や芸能などが“特別なもの”ではなく、“当たり前(日常)”になってほしいです。

Q.竹下さんは、すみだのどんなところが好きですか?
実はすみだには、文化芸能分野に縁(ゆかり)のある場所や人物が多く、活動が盛んです。
例えば、歌舞伎の演目には、昔の地名や現存する神社が多く登場します。今活躍している歌舞伎役者の中にも、すみだに縁のある方や今も区内在住の方がいます。また、“日本のシェイクスピア”と呼ばれた歌舞伎の作者の河竹 黙阿弥は、晩年を現在のすみだ北斎美術館がある場所で過ごしました。芥川 龍之介や幸田 露伴など多くの文豪もすみだで育ちました。「寿座」という劇場が緑一丁目にあったり、“日本の近代映画スタジオ発祥の地”といわれる「日活向島撮影所」があったりと、ほかの地域にはない「すみだオンリー」の地域性がたくさんあるところが大好きです。
いつかすみだに縁のある方を集めて区内で歌舞伎の公演をすることが、私の夢です。

私は幼少の頃から器などの骨とう品を集めるのが趣味で、1階の店内には所狭しとお気に入りの器が並んでいます。古物商の資格を持っており、販売もしています。

天井には、日頃懇意にしている蔵元から譲り受けた前掛けを飾っています。そのほとんどが、私の出身である信州の酒造店のものです。

◆次回登場してくださるのは…
竹下さんのお店でも公演した経験があり、落語家として高座に上がる、向島在住の柳家 小もんさんです。

問い合わせ:広報広聴担当
【電話】03-5608-6223

◆私の好きな すみだ
◇今月の1枚
「さくら待つ秋の夕日」
【撮影】横野 雅久さん

本コーナーへの写真を随時募集しています。詳細は区ホームページをご覧ください。

問い合わせ:広報広聴担当
【電話】03-5608-6223

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