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北斎名品コレクション(59)

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東京都墨田区

すみだ北斎美術館に収蔵されている北斎の名品をご紹介します。

◆葛飾 北斎「杜鵑(ほととぎす)」(肉筆画)
月夜を飛ぶ杜鵑が描かれています。北斎には、半紙風の薄手の紙に、落款は「北斎」、印は「亀毛蛇足(きもうだそく)」もしくは「辰」「政」を捺(お)した作品群があり、本図もそのうちの一図です。本図は陰影にズレがあり、急いで制作された状況が推測されます。さらに、これらの作品群は描かれた紙が通常より薄いことから、書画会などで頒布された可能性もあります。輪郭線を描かない没骨法(もっこつほう)で夜空に浮かぶ月の光を優しく描き出す一方、墨の濃淡や線の肥痩(ひそう)でホトトギスの羽の艶やかさや柔らかな質感を表現するほか、特徴とされる赤い口中も描き出しています。本図は、「北斎バードパーク」展の前期(4月16日まで)で展示しています。

すみだ北斎美術館(亀沢二丁目7番2号)で開催中の「北斎バードパーク」展の前期の見所をご紹介します。

◆葛飾 北斎「鵙翠雀虎耳草蛇苺(もずるりゆきのしたへびいちご」(錦絵)
漢詩や俳諧が画中に添えられた十枚揃(ぞろ)いの西村屋版中判花鳥画シリーズの一図です。本図左下に描かれた鳥は、喉が黒く、瑠璃色の羽を持つという特徴からオオルリと考えられます。モズは背側、オオルリは腹側から捉え、画面右上から左下への対角線上に配置することで、滑空する鳥の動きがイメージされます。モズのくちばしが合わさる部分をゆるやかなS字カーブを描く線で表すことにより、不敵な笑みを浮かべているような表情豊かな表現となっています。本図は、「北斎バードパーク」展の前期(4月16日まで)で展示しています。
日時:5月21日(日曜日)までの午前9時半から午後5時半まで
*入館は午後5時まで
*入館料等の詳細は、すみだ北斎美術館のホームページを参照

問い合わせ:すみだ北斎美術館
【電話】03-6658-8936

ご来館の際は事前に、すみだ北斎美術館のホームページで開館状況をご確認ください。

問い合わせ:文化芸術振興課文化芸術担当
【電話】03-5608-6115

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〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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