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北斎名品コレクション(60)

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東京都墨田区

すみだ北斎美術館に収蔵されている北斎の名品をご紹介します。

◆葛飾 北斎「柳に燕(つばめ)図」(肉筆画)
風に揺れる柳の間を下降するツバメが描かれています。黒い羽の部分は輪郭線を描かない没骨(もっこつ)法ほうで表し、羽と眼(め)には墨に藍が重ねられて、藍黒のツバメの羽色と、濡(ぬ)れたように艶やかな瞳を表現しています。一番上に描かれたツバメより、その下を飛ぶツバメの方がやや羽を開いており、滑空するツバメの動きが臨場感を持って伝わってきます。署名から、北斎が88歳の時の作品とわかりますが、衰えることを知らない北斎の観察眼を見てとることができます。本図は「北斎バードパーク」展の後期(5月21日まで)で展示しています。

すみだ北斎美術館(亀沢二丁目7番2号)で開催中の「北斎バードパーク」展の後期の見所をご紹介します。

◆葛飾 北斎「鶍小薊(いすかおにあざみ)」(錦絵)
漢詩や俳諧が画中に添えられた十枚揃(ぞろ)いの西村屋版中判花鳥画シリーズの一図です。画面右上に「鵙」とあり、「いすか」のルビがあります。「鵙」は一般的に「もず」と読み、イスカは通常「鶍」と表記されます。制作段階の誤りでしょうか。本図では、目元の黒い模様のぼかし摺(ずり)や、頭の輪郭線を一筆ではなく、丸みを帯びた線をつなげて描くことで、羽毛のふわっとした質感を表現しています。イスカの特徴である、先端が上下で交差するくちばしも正確に描かれています。
日時:5月21日(日曜日)までの午前9時半から午後5時半まで
*入館は午後5時まで

問い合わせ:すみだ北斎美術館
【電話】03-6658-8936
*入館料等の詳細は、すみだ北斎美術館のホームページを参照

ご来館の際は事前に、すみだ北斎美術館のホームページで開館状況をご確認ください。

問い合わせ:文化芸術振興課文化芸術担当
【電話】03-5608-6115

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