●墨田区長 山本 亨
9月11日の区議会9月議会・本会議において、昨年、区民で初めて人間国宝となった落語家の五街道 雲助さんを、名誉区民として新たに顕彰することが全会一致で決まりました。名誉区民としては、平成22年に王 貞治さんと故・西山 幸一郎さん(伝統工芸・押絵羽子板)を顕彰しており、今回で3人目となります。
雲助師匠は、本所に生まれ、昭和43年に十代目金原亭馬生氏に入門し、「金原亭駒七」の名で前座修行を始められました。その後、昭和47年に二つ目に昇進し、「五街道雲助」に改名、昭和56年には真打に昇進されました。師匠亡き後は、口演速記本等から三遊亭 圓朝氏の大作を復活させるなど、独自の芸を創り上げ、落語界をけん引する本格派の演者の1人として現在も活躍されています。昨年、人間国宝に認定された後も、本所地域プラザやすみだトリフォニーホールなどで落語会を開催し、本区ゆかりの落語家や区民の皆さんと喜びを共有する場を設けるなど、区内でも積極的な活動を展開されています。先日も、寺島中学校落語研究部の皆さんと一緒に雲助師匠の落語を間近で聴くことができ、心に響く渋い声と江戸風情あふれる語り口に大変感動しました。この様子は「ウィークリーすみだ」新年特別番組で後日放送予定です。
今後は、区役所内に雲助師匠の紹介コーナーを設け、その功績を区民の皆さんに向けて広く周知することに加え、顕彰式も開催する予定です。昨年の人間国宝認定や今回の名誉区民顕彰を契機として、“落語のまち すみだ”という新たな文化を育てながら、すみだの魅力発信にもつなげていきます。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>