◆区の魅力
◇墨田区で生まれ育った師匠が思う、区の魅力とは何でしょうか?
師匠:昔と比べると希薄になりましたが、昔ながらの下町人情はまだまだ残っていますよね。人間国宝の認定が発表された後に近所を歩いていたら、知らない人が寄ってきて「いやぁ師匠おめでとう。師匠、本所(在住)だってな。俺も本所なんだよ、本所は大したもんだ。勝 海舟だろう、葛飾 北斎だろう、五街道 雲助、教科書に載るなぁ」と言われました。わざわざ近寄ってきてお祝いを言ってくれるような、親しみやすさや人情はまだ残っていますね。
区長:私も向島で生まれ育って、今も住み続けていますが、人の温かさや優しさがありますよね。やはり下町の雰囲気がとても良いと、私自身、毎日実感しながら生活しています。区の魅力を子どもたちなど次の世代につなげていきたいと思います。
◇区内には多くの良い場所がありますが、あえて好きな場所を挙げるとしたら、どこですか?
師匠:古い町並みが残るところは良いですよね。以前、鳩の街通り商店街に住みたいと思ったときがありますが、空きがなくて住めなかったんです。やはりああいう界隈(かいわい)は、良いと思いますね。
区長:鳩の街通り商店街は、私の実家のすぐ近くです。本当に落ち着く町並みですよね。そこを行き交う人や声を掛けてくれる人たち。まさに下町の雰囲気が残っていて良いところです。それから、東京スカイツリー(R)ができて、皆さんがそれを見て、墨田区はあそこと思ってもらえるシンボルが区内にあることも最近の魅力だと思います。新しいものと古いものが、しっかり両立していますよね。
◆新年の抱負
◇最後に、新年の抱負を教えてください。
師匠:「世の中スイスイ、お茶漬けサラサラ」です。嫌なことがいろいろある世の中ですけど、あまり思い詰めないで、お茶漬けを「サラサラ」かきこむように、「スイスイ」と粋に生きた方が良かろうという意味です。今年がどういう1年になるか分からないけれど、皆さんそれぞれが「良い年にしよう、良い年にしよう」と思うと、少しずつそっちの方に向かっていくと思います。ぜひ、良い年にしましょう。
区長:今回の対談を通して、落語の持つ力や笑い、笑顔が大事だと分かりました。私の抱負は、「笑顔いっぱい楽しい年に」です。区民の皆さんが、笑顔でいられる時間が長いことが本当に大切だと思います。私自身も笑顔たくさんの年にしていきたいです。
◆新春対談(完全版)も見られる!今年は落語で初笑い‼
新春対談(完全版)は、区公式YouTubeチャンネルをご覧ください。
墨田区のお知らせ「すみだ」掲載内容以外にも
・新春落語の披露
・落語家をめざしたきっかけ
・人間国宝認定のきっかけとなった「古典落語」の復活
・落語界の未来
・寺島中学校落語研究部との交流
などがご覧になれます。
●落語家
五街道 雲助師匠
昭和23年本所生まれ。昭和43年に10代目金原亭 馬生師匠に入門。二つ目に昇進した昭和47年に前座名「金原亭 駒七」から6代目五街道 雲助に改名。そして昭和56年に真打昇進。師匠亡き後は、口演速記本等から三遊亭 圓朝師の大作を復活させるなど、独自の芸を作り上げ、東京の落語会をけん引する本格派の演者の1人として活躍中。趣味はパソコン製作、沖縄でのシュノーケリング、トライク(三輪バイク)。
●墨田区長
山本 亨
昭和36年向島生まれ。大学卒業後、保険会社に就職。その後、都議会議員である父の秘書を経て、平成19年に墨田区議会議員選挙に立候補し初当選。2期にわたり区議を務める。平成27年に墨田区長選挙に出馬し、初当選(現在3期目)。「すみだの夢」の実現に向け、区民とともに区政運営を行う。趣味は剣道(教士七段)。最近の元気の源は、いろいろな世代の皆さんと食事をおいしく食べ、飲み、楽しく語らうこと。
問い合わせ:広報広聴担当
【電話】03-5608-6223
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