すみだを愛し、すみだで活躍する人をリレー形式で紹介する「つながる すみだ人」。お話を伺った方に次の方を紹介していただき、すみだを愛する人をつないでいきます。第64回は、文花で48年続く、地域に根付いた理容室「理容クマガイ(文花三丁目9番3号)」を営む熊谷 幸洋さんです。
Q.すみだでどのような活動をしていますか?
自身の店舗で理容師をしています。お客さんとの一期一会を大切にしながら、一人ひとりの要望や悩みに丁寧に応えるようにしています。
また、寝たきりなどにより来店が困難な方の自宅に伺って散髪を行う「高齢者理容・美容サービス」にも参加しています。区内であれば、北から南まで場所は関係なく、希望の日時に合わせて可能な限り対応しています。大変なこともありますが、私を頼りにしてくれることは光栄ですし、訪問先ではいつも感謝してもらえるので、とてもやりがいを感じていますね。店舗にいらっしゃるお客さんにもそうですが、利用される方へは、自分の家族のように親身になって接しています。特別な介護が必要な方もいらっしゃいますが、私ができるお手伝いは精一杯させてもらいながら、少しでも明るい気持ちになれるように“髪を整えるだけでなく、心も整える”をモットーにしてやらせてもらっています。
Q.現在の活動を始めたきっかけは何ですか?
当時、入所した職業訓練所で理容科があり、専攻したことがきっかけです。卒業後は地元で修行を積んだ後、上京し、尊敬する親方(師匠)が営む理容室で働いていました。当時は私のほかに、職人が4・5人いて、日々、切磋琢磨(せっさたくま)しながら過ごしていましたね。親方からは、理容師として大切なことをたくさん学びましたが、特に印象的だったのは“作らずに、理解する”という教えです。当時の私はその意味がよく分からなかったのですが、理容師の経験を重ねる中で、それはお客さんに対する接し方そのものだと気付きました。お客さんからは様々な注文がありますが、それにただ応える(=髪型を“作る”)だけに終わらず、その方の要望の先にある「声」に寄り添う(=深く“理解する”)ことが、とても大切なんですよね。理容室等を訪れる際、髪型を整えたり、新たなスタイルにチャレンジしたりするのにはいろいろな理由があると思いますが、髪型だけではなく、ぜひ心まで、スッキリと晴れやかになってもらえたら嬉(うれ)しいです。
Q.熊谷さんは、すみだのどんなところが好きですか?
賑(にぎ)やかで、楽しめて、暮らしやすいところです。以前は、故郷から家族が遊びに来たときに、区外の観光名所に連れていっていました。東京スカイツリー(R)ができてからは、区内での観光はもちろん、押上を中心に街全体が賑わい、この地域で家族みんなで楽しめるので、とても嬉しく思います。また、商業施設等が充実していて、日用品から贈答品まで、必要なものが全て揃(そろ)うので買物に困りません。便利で、住み心地が良いところも好きですね。
区の事業での活動の様子。散髪の際には、楽しくおしゃべりをしたり、時には聞き役に徹したり。その方に一番楽しんでもらえるよう、いつも心掛けています。
店内はゆったりとした空間。理容椅子同士の間は広めに設計していて、車いすの方など、どんな方でも利用できるように通りやすくなっています。
◆次回登場してくださるのは…
長年、宮田町会の活動に携わり、現在は町会長を務める髙橋 廣美さんです。
問い合わせ:広報広聴担当
【電話】03-5608-6223
◆私の好きな すみだ
◇今月の1枚
「幸せへの門出」
撮影:横澤 勝利さん
本コーナーへの写真を随時募集しています。詳細はこちらをご覧ください。
問い合わせ:広報広聴担当
【電話】03-5608-6223
<この記事についてアンケートにご協力ください。>