◆すべてのドライバーの皆さんへ
「愛するふたりの命を無駄にしない」2019年4月19日に発生した池袋暴走事故の被害者ご遺族である松永拓也さんの言葉です。先月、多摩市が東京都と共催で「犯罪被害者週間行事」として松永さんを招き、講演会を開催しました。
愛する松永真菜さん(享年31歳)とお嬢さんの莉子さん(享年3歳)との日常。特に、真菜さんとの出会いから事故当日、そして現在に至るまで話をしていただきました。
真菜さんとは、親族の集まりで沖縄に行った時、従兄弟が紹介してくれ、ご自身が一目ぼれしたこと。さらには遠距離恋愛となっても、なかなかOKを頂けなかったこと。子どもを授かった時の喜び。立ち合い出産した時に分娩室で「かわいい」と涙を流した時のこと。
さらに、父の日の帰宅直後、莉子さんから手作りのケーキをプレゼントされる、という真菜さん撮影の動画も見せていただきました。事故当日も玄関で、3人抱き合いながら「いってきます」「いってらっしゃい」と言い合い、仕事に向かわれたそうです。「3人でのこの人生が、ずっとずっと続いていくものだと思っていました」と。
交通事故は、突然私たちを襲い、幸せな日々を奪い、悲しみのどん底に。アクセルとブレーキの踏み違い、飲酒・わき見運転などで車は凶器に激変します。
松永さんは必死にご自身の体験を訴えます。このようなことが二度と起こらないようにと。
(多摩市長 阿部裕行)
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