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自治体の皆さまへ

9月は「認知症を知る月間」認知症思いをもっと伝えよう

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東京都多摩市

皆さんは「認知症になったら、記憶がなくなったり、いろいろなことができなくなる」というイメージを持っていませんか?例え記憶がなくなっても、感情は残ります。言葉に出せなくても気持ちはあります。できなくなることが増えても、生活を工夫したり、良き理解者が周りにいることで、できることもたくさんあります。
認知症のご本人や、認知症のことを学んだ学生たちから、今の思いを集めました。認知症についての偏見や思い込みを一度捨てて、相手の気持ちを考えてみませんか?9月は関戸公民館でもたくさんの“思い”を展示中!
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●感情を認め合い、住みやすい社会に
「喜び」「怒り」「恐怖」「悲しみ」「嫌悪」「驚き」など、人は誰でも感情を持って生きています。それは感情が元々は動物が自然界で生き残るために必要な機能だったからです。
認知症になって認知機能が低下しても、症状が進行しても、生存に必要な機能は保たれやすいと言われています。感情もその一つです。
さて、人は他の誰かと一緒に居たい、一緒にいて認めてほしいという基本的な欲求を持っています。ポジティブ・ネガティブに関わらず、どんな感情に対しても共感をしてもらい、気持ちを分かってもらえたと感じると「ここに居てもいいんだ」「ここは安全な場所なんだ」と、この欲求が満たされます。このことは、「自分は大切にされている」という自尊心を高め、ありのままの自分を受け入れられることにもつながります。
そうすると、いろいろな活動に参加したいと意欲が湧き、苦手な活動にも挑戦してみようと積極的になれたり、他人に優しくなれたりします。それだけでなく、相手の感情を認めるということは、認めた側の気持ちも豊かにすると言われています。つまり、お互いに喜びを感じ合える関係になれるわけです。
誰しもが持っている感情を、ポジティブもネガティブも否定せずに認め合うことで、お互いが「ここに居ても良い存在なんだよ」「大切な存在なんだよ」と伝え合うことができます。そのような関係性が作れたなら、きっとそれは、認知症があってもなくても、誰もが住みやすい社会になるのではないでしょうか。

河北医療財団 天本病院臨床心理科
公認心理師 栗田・草香

問い合わせ:高齢支援課
【電話】338-6846【FAX】371-1200

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