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犯罪や非行を防止し、立ち直りを支える地域のチカラ 第74回 社会を明るくする運動

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東京都多摩市

ID:1003140
「社会を明るくする運動」は、すべての国民が、犯罪や非行の防止と、罪を犯した人たちや非行をした少年たちの更生について理解を深め、それぞれの立場において力を合わせ、犯罪や非行のない安全で安心な明るい地域社会を築くための全国的な運動で、令和6年で74回目を迎えます。
地域の安全のため、犯罪や非行の防止のために、日々、保護司・更生保護女性会の皆さんにはさまざまな活動に取り組んでいただいています。その活動の1つである社会を明るくする運動がどのようなものか、それぞれの立場で具体的に行っていることやこの機会に市民の皆さんにできること・考えてもらいたいことを発信し、運動に対する理解を深めていただくことを目的に、日野・多摩・稲城地区保護司会多摩分区の川井分区長、日野・多摩・稲城地区更生保護女性会の関戸会長、そして保護司である多摩市長の3者対談を行いました。

◆社会を明るくする運動において、保護司会・更生保護女性会(更女)、双方の取り組み内容を教えてください。
川井分区長:
保護司は、保護観察官と協働して、立ち直りを支援する「処遇活動」と、地域の皆さんへの理解と協力を求める「地域活動」を行っています。この運動では、聖蹟桜ヶ丘駅・永山駅・多摩センター駅周辺での街頭啓発活動や、各小・中学校への社会を明るくする運動作文の募集、作文コンテスト表彰式、中学校出前授業など、犯罪や非行のない地域をつくるために、若年層への啓発活動を中心にさまざまな取り組みを行っています。
関戸会長:
更女は、非行防止の啓発活動を行うとともに、非行のある少年少女の改善更生に協力をするボランティア団体です。この運動では、社会を明るくする運動作文コンテストの募集活動への協力・作文応募者への参加記念品の作成・作文コンテスト表彰式など、保護司の皆さんとともに取り組みを実施し、安心安全なまちづくりに寄与しています。

◆多摩市社会を明るくする運動推進委員会の委員長を務める阿部市長より、両団体の取り組みを受けて感じたことや行政の取り組みについてお聞かせください。
阿部市長:
7月は社会を明るくする運動強調月間、および再犯防止啓発月間です。保護司会・更生保護女性会の皆さんには街頭啓発活動や作文コンテストの開催、市役所ロビーにのぼり旗を設置いただくなど、広く広報活動を展開していただいています。青少年の健全育成にご尽力いただき、改めて感謝申し上げます。
また、更生保護女性会の皆さんが、作文コンテスト応募者にお渡ししているカップケーキ型のミニタオル(写真手前)は、子どもたちにとっても励みになる活動となっています。
関戸会長:
令和4年度から、更女も作文コンテストの募集活動に協力を始めました。今年度は8月1日(木)から6日(火)まで、京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンターAB館5階連絡ブリッジギャラリーで、令和5年度の作文コンテストの入賞作品などの展示を行いますので、ぜひお越しください。
川井分区長:
令和5年度作文コンテストでは、市内中学校9校から全713作品もの応募がありました。毎年応募作品が増えてきているのはとても嬉しく思いますね。
阿部市長:
応募作品も増えており、子どもたちの関心も非常に高まっていますね。私は市長として、「多摩市社会を明るくする運動推進委員長」を務めています。この社会を明るくする運動に掛かる費用の一部補助や活動場所の提供など、保護司や更女が行う活動のサポートを中心に支援していますが、保護司としても、再犯防止活動を推進していきたいと思います。
川井分区長:
今年度は、7月5日(金)午後4時から、市内3駅で社会を明るくする運動街頭啓発活動を実施します。ぜひお越しいただけると嬉しいです。

◆「社会を明るくする運動」を通して、市民の皆さんに考えてもらいたいことを教えてください。
川井分区長:
普通に生活していて、犯罪の背景まで考えることは難しいと思います。多くの犯罪をした人は再び地域でやり直し、立ち直りたいと思っています。犯罪は許されることではありませんが、「犯罪者」というレッテルを貼り、生きづらくするのではなく、まずは隣人として存在を認めるという意識を持ってもらえるといいなと思います。
関戸会長:
声をかけることが難しくても、見守ることだけでも大切です。孤立してしまうとどうしても寂しくなって、危険なサイトにアクセスしてしまったり、犯罪に巻き込まれたりすることにつながってしまいます。寄り添ってくれる人の存在は、立ち直る人の大きなチカラになると思います。
阿部市長:
安全で安心な暮らしはすべての人の望みです。取り締まりを強化して、罪を犯した人を処罰することも必要ですが、立ち直ろうと決意した人を社会で受け入れていくことや、犯罪や非行をする人を生み出さない家庭や地域づくりもとても大切です。犯罪や非行のない地域を作るために、一人ひとりが自分に何ができるかを考えるきっかけになると嬉しいです。

■7月は再犯防止啓発月間
犯罪や非行の背景には、望まない孤独や社会的孤立など、社会におけるさまざまな生きづらさが存在していることが少なくありません。「安全に、安心して暮らしていきたい」という誰もが抱く願いは、この生きづらさに寄り添い、人と人とが支え合うコミュニティを通じて実現されます。犯罪や非行の防止と立ち直り支援は、国や地方自治体が一体となって推進していくとともに、民間団体・地域の多くの方々のご理解とご協力をいただきながら、社会全体で取り組むことが大切です。
◇犯罪お悩みなんでも相談
「すぐに暴力をふるってしまう」「何度も万引きをしてしまう」といったお悩みのある方は、ぜひ一度ご連絡ください。
対象:都内在住の、万引きや暴力・痴漢などの犯罪行為をしてしまうご本人・そのご家族・関係者の方
内容:あらゆる犯罪に関する相談電話番号【電話】03-6907-0511〔火・木・土曜日午前9時~午後5時(祝日・年末年始を除く)〕

問い合わせ:東京都都民安全課
【電話】03-5388-2747

■多摩市の保護司
保護司は子どもの非行などでお悩みの方の相談を受け付けています。
※詳しくは本紙をご覧ください。

■7月は社会を明るくする運動
▽街頭啓発活動
日時:7月5日(金)午後4時から
場所:聖蹟桜ヶ丘駅、永山駅、多摩センター駅
▽懸垂幕・横断幕の設置
日時:7月31日(水)まで(予定)
場所:市役所、聖蹟桜ヶ丘駅、永山駅、多摩センター駅
▽中央図書館企画展示
日時:7月31日(水)まで(予定)
内容:再犯防止に関する図書の展示
▽作文コンテスト(2月開催予定)
詳細が決まり次第、たま広報や公式ホームページでお知らせします。

問い合わせ:
更生保護サポートセンター高幡台【電話】042-593-0950
市役所福祉総務課【電話】338-6889【FAX】338-6881

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