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令和7年度市長施政方針(骨子)

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東京都多摩市

令和7年第1回多摩市議会定例会で阿部市長が令和7年度の施政方針を述べました。
その概要をお知らせします。

■はじめに
世界では、分断と対立、差別などにより、子ども、女性、障がい者など弱い立場の方が声をあげることの困難な状況が続いています。
本年は戦後80年の年です。平和首長会議の一員として、被爆の実相の継承と、核と戦争のない恒久平和の世界を創ろうとの声を多摩地域から響かせていきます。
昨年、自治基本条例施行20年を迎え、「協創」という考え方を条例に取り入れるとともに、市職員による「協創サポーター」制度を開始しました。地域のイベントで顔の見える関係をつくり、地域コミュニティの再生に向け地域の皆さんの活動を応援します。
多摩センター地域で自動運転バスの走行実験、永山地域で移動モビリティ実証実験をしました。多摩川河川敷の「せいせきカワマチ」の取り組みは、国土交通大臣から「かわまち大賞」の表彰を受けました。子育て世代や若い人々に選ばれるまちとするため、現場の声に耳を傾け、市役所の総力を挙げて取り組みます。

■市政運営の基本的な考え方
・変化の激しい中でも歩みを止めず前に進んでいく年度に
戦後80年間は右肩上がりで経済成長を続ける時代が前提でしたが、さまざまな仕組みが合わなくなっています。物価高騰や人件費の増加に税収の伸びが追い付かない中、予算編成は年々厳しさを増しています。その中でも、未来に向けた投資などは条件が整った段階で順次スタートします。変化の激しい時代でも歩みを止めず前へ進めます。

・持続可能な行財政運営
限られた予算と人財で持続可能な市政運営を行うため、DXの推進、公民連携、自治体間連携などに取り組みます。
公共施設を適切に維持・更新するため、「(仮称)アセットマネジメント計画」を策定します。今後の整備のあり方について、市民の皆さんと対話しながら検討を進めます。情報発信を工夫し、市民の皆さんにより伝わり、理解が得られるように努めます。

■総合計画で掲げた3つの「重点テーマ」
・環境との共生
昨年11月、多摩第一小学校で地球温暖化に関する国連広報センターによる特別授業が行われました。参加した子どもたちからは「一人では変えられないことも、みんなで取り組めば変えられる」と言葉がありました。市としても「意識と行動の変革につながるムーブメント」を起こすための取り組みを進めます。
市は、昨年、都内で初めて「脱炭素重点対策加速化事業」に選ばれました。省エネ推進・再エネ導入の最大化に向け、市民や事業者の背中を押す取り組みを進めます。
「地球沸騰化」ともいわれる気候変動は想像を超え進んでいます。まずは総合体育館第1スポーツホールへのエアコン設置を行います。

・健幸まちづくりの推進
4月の「みんなの笑顔が広がる歯と口の健康を推進する条例」の施行を機に、26市初のパートナーも対象とする妊婦歯科検診など、歯と口の健康につながる取り組みを推進します。
1月に施行した「手話言語条例」につき、11月のデフリンピックを機に、手話の理解促進や普及を進めます。健康寿命の延伸を目指し、日々の健幸的な行動の継続につながるよう、アプリを活用した「健幸ポイント」の取り組みを進めます。

・活力・にぎわいの創出
「こどもまんなか社会」の実現に向け、市の強みを伸ばし、子どもたちを取り巻く課題解決に取り組みます。昨年初開催し1万人以上の参加のあった「たまこどもフェス」を開催します。こども家庭センターを聖蹟桜ヶ丘の健康センター内に開設し、妊娠期から継続した支援を行います。
聖蹟桜ヶ丘駅周辺では、聖蹟桜ヶ丘駅が関戸駅として開業してから100周年を迎えます。北地区の区画整理後の開発完了も踏まえ、かわまちづくりにより河川空間の賑わいづくりとも一体となって活性化に取り組みます。
多摩センター駅周辺では、多摩中央公園が改修整備を終え、4月にグランドオープンします。大型遊具のあるインクルーシブな広場など誰もが楽しめる公園になります。パルテノン多摩、中央図書館やグリーンライブセンターなど公共と民間が一体となって賑わいを創出します。
永山駅周辺では、諏訪・永山地区でリーディングプロジェクトを進めています。UR諏訪団地では先行区の建て替えが7月竣工の予定です。東京都と連携の上、永山駅周辺の再構築や南多摩尾根幹線沿道の土地利用転換など魅力の維持・向上を図ります。

■むすびに
物価高騰を感じる場面が多くなってきました。気候変動による影響やエネルギーコストの上昇、人手不足などの不安定要素があります。南海トラフ巨大地震、首都直下型震災はいつ発生してもおかしくない状況です。あらゆる場面でリスクマネジメントに基づく経営姿勢が求められています。
公共交通の維持・発展のため、国・東京都へ技術開発・研究への投資を要望しています。私は昨年から、聖蹟桜ヶ丘と羽田空港を多摩川上空で結ぶ「空飛ぶ車」構想を提案しています。本市として、時代を見据え、果敢にチャレンジし、新たな時代の先頭に立って切り開きます。
本市がビジネスの場、働く場として「選ばれるまち」であり続けるため、物価高騰、人手不足等の課題への対応を進め、創業や起業などを後押しします。
1月に多摩中学校で開催された「子どもみらい会議」では、参加した子どもたちから、数多くの提案とともに、「市民一人一人がまちづくりに参加しているという意識をもって行動に移そう」というメッセージがまとめられました。自分たちに何ができるかと真剣に議論する未来を担う子どもたちに頼もしさを感じました。市としてできることに着手します。
本市と友好関係にあるアイスランドからは、男女平等15年連続第一位の歴史を学び、本市のジェンダー政策や健幸まちづくりをさらに前進させます。
多摩村、多摩ニュータウンの草創期からの文化・芸術活動につき、街なかやコミュニティの中で音楽や舞踊アート、アニメなどが奏でられるまちづくりを進めます。
昨年16年ぶりにJ1リーグに復帰した東京ヴェルディは、6位という好成績でフィニッシュしました。アグレッシップな闘いに学び、共に活路を見出し頑張っていく決意です。「つながり支え認め合いいきいきとかがやけるまち多摩」の実現に向け、市民の皆さんのご理解とご協力を得て取り組んでいくことを宣言します。

全文は公式ホームページ・行政資料室で閲覧できます
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問い合わせ:企画課
【電話】338-6813【FAX】337-7658

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