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自治体の皆さまへ

若者たちの心の声を聴いてみませんか?

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東京都多摩市

近年、子どもや若者の自殺が増加しており、その背景にはインターネットやSNSの影響・家庭環境・学校や社会からのプレッシャーなどが深く関わっているといわれています。自殺対策強化月間である3月にあわせ、市内大学生4人に座談会形式でインタビューを行いました。彼らの率直な意見を聴くことで、現代の若者たちが抱えている心の問題や、それにどう向き合っていけばよいかを一緒に考えていきましょう。
インタビュアー:新井崇弘氏(多摩大学専任講師)

―若者のメンタル不調が増えているっていわれているけど、どう感じてる?
中村さん:インターネットとか、SNSとかを使う機会が増えたことが大きいんじゃないかな。
井上さん:ネットを通じてどこにいても人と比べられるからね。劣等感を感じやすくなってしまうんだと思う。
花山さん:“逃げ場”や“居場所”がないことも、大きな原因だと思う。
高橋さん:SNSが悪影響だと感じることもあるけど、それを制限しすぎてしまうと、逆に“居場所”を失うことになりかねない。

―SOSを発信できる環境や、相談場所のあり方についてはどう思う?
中村さん:もっと気軽に集まれるプラットフォームがあれば、多くの人が助かるんじゃないかな。
花山さん:そもそも相談するのがしんどい人も多いと思う。LINE相談やネットのフォームなどは、あまり負担がなく相談できるけど、電話相談はやっぱりしんどい。
高橋さん:相談電話が混雑しているのは、人間が対応しているのも原因だと思う。例えば、AIを使って相談を受け付け、重要な情報があれば人間のカウンセラーに繋げるシステムなら、もっと効果的かも。

―もし周囲の人や友人から「死にたい」と相談されたらどうする?
中村さん:「大丈夫、そんなことないよ」と声をかけるだけというのも違う気がする。でも実際、寄り添うという選択肢しか内容:な気もします。
花山さん:友達が悩んでいそうなら、少しでも心に余裕を持たせてあげるように、実際に会ってご飯を食べながら話してみる。ただ寄り添うことが大事で、答えはその人自身がもう持っていることが多い。
井上さん:相手が本当に危機的な状況なら、カウンセラーや専門家に相談することも大切。自分が深入りして共倒れになることを避けるのも重要だと思う。
高橋さん:まずは相手が本当に求めていることを聞いた上で、解決策が欲しい場合は、外部の専門家に繋げるのが最善だと思います。

―自治体が行っている自殺対策についてはどう思う?
花山さん:追い詰められてると、視野が狭くなっちゃう。駅の壁に貼ってある啓発ポスターとか見ないと思う。しょんぼりしてると下ばっかり見てるし。むしろ床に設置した方が見やすいんじゃないかな。
井上さん:僕もそう思う。トイレの個室に貼ったほうが良いかもしれない。そもそも、実際に悩んでる人は外に出ないことが多いですよね。結局、自殺を減らすには、原因をしっかり分析して、根本的に解決していくことが必要だと思う。
花山さん:SNSの広告を使えば、まだ外に出ない人でも見るかも。
井上さん:そもそも、みんな忙しくて余裕がない。そういう状況で、社会全体がきちんと自殺対策に取り組んでいけるかどうかが問われていると思います。

■「死にたい」「つらい」と言っている人がお近くにいたら、相談窓口をご紹介ください
▽あなたのい場所
24時間365日、いつでも、誰でも、無料・匿名で利用できるチャット相談窓口です。

▽生きるのがしんどいと感じている子ども・若者向けのWeb空間「かくれてしまえばいいのです」
【URL】https://kakurega.ℓifeℓink.or.jp/

▽その他のこころの悩みなどの相談窓口
市公式ホームページをご覧ください。
ID:1002866

問い合わせ:福祉総務課
【電話】338-6889【FAX】338-6881

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