9月23日から10月4日にかけて伊豆大島の北部を震源とする火山性地震が増加し、震度1以上を観測する地震が6回発生しました。そのうち最大震度2を観測した地震は2回でした。10月5日以降、火山性地震の回数は減少しているほか、この地震活動に伴うカルデラ内の地震の増加は認められません。過去にも地震活動が一時的に活発化し、震度1以上を観測する地震が多発したことがあり、今回も同様の活動と考えられます。
熱活動は低調に経過し、火山性微動も発生しておらず、ただちに噴火が発生する兆候は認められません。地殻変動の観測では、地下深部へのマグマ供給によると考えられる長期的な島全体の膨張傾向は、2018年頃からほぼ停滞しています。約1~3年周期で膨張と収縮を繰り返す地殻変動は、2022年10月頃からみられていた膨張の傾向が、2023年6月頃から停滞または収縮に転じています。
これまでに供給されたマグマは地下深部に蓄積されていることから、今後火山活動が活発化する可能性がありますので、火山活動の推移に注意してください。
伊豆大島の噴火警戒レベルは「1(活火山であることに留意)」です。伊豆大島は活火山であるため、突発的な火山灰等の噴出に注意してください。
問い合わせ:気象庁伊豆大島火山防災連絡事務所
【電話】2-1166
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