地震で甚大な被害を受けた能登半島では、大きな地殻変動が観測されました。地面が水平方向のほか、輪島市の漁港付近では4mを超える隆起が観測されました(令和6年能登半島地震変動地形調査グループなど)。多くの漁港では、海面が下がり海底が露出するなど漁船の運航ができなくなり、ズワイガニやサザエ漁など今後の漁業の衰退を心配する声が聞かれました。
大島でも、地殻変動で海岸線が急激に隆起したことがありました。大島の南西部の千波埼から砂の浜に見られる海食洞(かいしょくどう・波食窪)にその証拠があります(写真)。海食洞は波の力により海岸線が削られ洞窟になったものですが、その位置は現在の海面から約4mの高さにあります。これは海面が下がったわけではなく、地盤が急激に隆起したとみられます。大島は、約8000年の間に2度の急激な地盤の上昇があり、上昇後は緩やかな下降が続いているようです。地盤が上下した痕跡は元町から野田浜の海食崖にも見られます。このような島の上下変動は火山の噴火活動が関係していると考えられています(大島町史第1章地形と地質)。
■防災クイズ
大島では、雪が降るのは年平均約12日、雪が積もるのは約4日です(参考値)。さて、1996(平成8)年2月17日から18日にかけて雪が降りました。当時の大島測候所(元町字家の上標高74m)で観測された最深積雪は何cmだったでしょう。
(1)4cm (2)14cm (3)34cm
「答え」(2)14cm
参考:この時の積雪は大島空港(標高38m)で2cm、温泉ホテル付近(標高約490m)で約40cmでした。
問い合わせ:防災対策室
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