大島の自然や文化、身近な魅力に迫ります。
■岩の塊が流された?!~アグルチネート~
読むのも、覚えるのもちょっと難しいこの単語、皆さんは聞いたことがありますか?アグルチネートとは、噴き上げられた大量のマグマのしぶきが降り積み重なって、熱でやや溶けてくっつき合いながら固まった堆積物です。大島では、1986年噴火の際に出来上がったアグルチネートの塊が、火口から流れた溶岩流にぷかぷか浮かびながら、三原山山頂の縁まで運ばれてきました。その崩れた部分から内部を確認してみると、大小様々なマグマのしぶきがくっつき合ってできていることが分かります。ゴツゴツしたとても大きな岩の塊で一見重そうですが、実は中には細かい空洞がたくさんあり、密度が小さいため溶岩流よりも軽いのですね。
アグルチネートは、火口の周りで多く確認することができます。対象物から一歩引いて観察してみると、硬くて重そうな見た目とのギャップに加え、そこに存在している背景にも驚かされます。
〔伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局〕
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