「ツバキとメジロの深い関係!」
大島では冬の間、「ヤブツバキ」が満開を迎えますよね。11月頃から開花が始まり、4月頃まで国立公園内や集落を彩ってくれる存在です。わたしたち「人」も楽しみにしていますが、実は他の生き物たちも楽しみにしているはず!ツバキという「花」を見てみると、他の生き物との繋がりが見えてきます。
「花」といえば、花粉や蜜を食べにくる「虫」を思い浮かべる方も多いでしょう。中でもミツバチのイメージが強いですよね。その他にも、ガやチョウ、ハエやコガネムシの仲間など、様々な虫が受粉の役割を担っています。虫を惹き付けるために、甘い香りや鮮やかな花びらなど、植物は色々な進化をしてきました。
ツバキの蜜が大好き生き物といえば?そう、あの「メジロ」です!ツバキは濃いピンクの花びらの他に、蜜が多いのと、花の香りはあまりないのが特徴ですよね。筒状になった雄しべは長いため、小さな虫では中々届きません。そのため、受粉を担っているのは虫ではなく、ほとんどがメジロ-ツバキは「「虫」媒花(ちゅうばいか)」ではなく、「「鳥」媒花(ちょうばいか)」なのです。
古くから、ヤブツバキは防風林や椿油、炭などを目的に、大島各地にたくさん植えられてきました。火山島の環境に適していることで、ヤブツバキは人々の暮らしと共にありました。そんなヤブツバキを毎年実らせてくれているのは、メジロだったのですね。
このように、虫以外の生き物も、植物と深い繋がりがあります。鳥やそれ以外の生き物を見掛けた時、なにをしているのか、なにを食べているのかなど、じっくり観察してみてください!
問い合わせ:環境省伊豆諸島管理官事務所
【電話】2-7115【メール】RO-IZUIS@env.go.jp
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