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〔みんなのPLAZA(プラザ)〕国立公園コラム(10)

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東京都大島町

■「一足早い、春の訪れ!(伊豆諸島の植物紹介―シマタヌキラン)」
大島でも春の訪れが少しずつ感じられる季節になってきましたね。大島の春というと、みなさんは何を思い浮かべますか?「アシタバ」?「オオシマザクラ」?それとも「シマタヌキラン」?
シマタヌキラン、は大島に住んでいても、なかなか聞き慣れない名前かもしれません。国立公園の特別保護地区内である、山頂カルデラの一部などに生える植物で、伊豆諸島でしか見られない固有変種(同じ種の中でも姿や形が自然に変化して子孫にまで引き継がれるグループ)です。名前の通り、「たぬきのしっぽ」のような、茶色くて少しふさふさした穂が特徴です。この植物は、先端の雄花の下に複数の雌花を出して、受粉をします。どの部分が花!?と思うかもしれませんが、「しっぽ」の部分を拡大して見てみるとよく分かります。長い毛のような部分は、実は花粉の入った長細い袋なのです。先月紹介したヤブツバキなどとは反対に、風媒花(風に花粉を運んでもらう植物)は虫などの生き物を呼ぶ必要がないため、蜜もなければ鮮やかな花弁もありません。ぱっと見は目立たない植物も、顔を近付けて見てみたり、触ってみたりすると意外な発見があります。この春はぜひ、普段何気なく見ている身近な植物たちにも心を向けてみてください。
昨年7月に国立公園コラムを始めてから、あっと言う間に令和7年度を迎えようとしています。これからも、伊豆諸島の自然や魅力などについてたっぷり紹介していきますので、今後ともよろしくお願いします☆
(本紙下記QRコードから読めるアクティブレンジャー日記には、伊豆諸島全体の写真や活動報告、より詳しい自然の解説もありますので、あわせてどうぞ!)

問い合わせ:環境省伊豆諸島管理官事務所
【電話】2-7115【メール】RO-IZUIS@env.go.jp

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