■SNSやマッチングアプリをきっかけとした投資詐欺
▽事例1
SNSに知らない男性から連絡が来た。何気ないやり取りを通して相手に好意を抱き始めた頃、投資の話題が出て「私がやり方を指導するので一緒に投資をしてみませんか」と誘われた。男性の指示で海外サイトを使用して15万円を暗号資産に投資したところ、サイト上では1割の利益が出た。サイトから出金すると、銀行口座にお金が振り込まれたので安心してさらに増額し、総額1千万円ほど投資した後に出金しようとすると「取引所に所得税を支払わないと出金できない」と案内が来て引き出せない。さらに男性とも連絡が取れなくなった。(70代女性)
▽事例2
マッチングアプリで知り合った女性とカフェで会っていたら、女性の男友達が合流した。いつの間にかお金の話になったが、その日はそのまま別れた。後日その女性から「先日のお金の話をもっと聞きたいのでつきあってほしい」と言われ、再度3人で会った。男友達はFXの自動売買ツールや海外の投資の話などをし、よくわからないまま聞いていると、女性から「私は投資をしてみるから、あなたも一緒にしましょう」と誘われた。申込金は消費者金融で合計50万円を借りて支払った。その後、女性とも男友達とも連絡が取れなくなってしまった。(20代男性)
▽相談員からのアドバイス
SNSやマッチングアプリで知り合った相手から投資を勧められ、多額のお金を支払った後にお金が引き出せなくなる、相手とも連絡が取れなくなる、という被害が多くなっています。投資の内容はFX自動売買ツール、暗号資産、デジタル宝くじなどさまざまです。相手の所在も連絡先も分からず、被害回復は困難です。すぐにもうかるうまい話はありません。投資を勧められた場合は詐欺を疑い、安易に個人情報やお金を渡したり、借金してまで支払いをするのはやめましょう。海外の事業者であっても、日本の居住者を相手方として金融商品取引を業として行う場合は、金融庁に金融商品取引業の登録が必要です。また、日本国内で暗号資産の交換業を行う事業者にも金融庁への登録が義務づけられています。契約先が登録業者かどうかを確認しましょう。もし被害に遭ってしまったら、警察へ届けるとともに、振込先の金融機関にも問い合わせましょう。
▽消費生活センター
受付時間:平日の午前9時~正午、午後1時~4時
【電話】042-346-9550
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