市は、用水路や生き物などの自然であふれていることを知っていますか。総延長が約48.6kmある小平の用水路で水と緑に触れ、小平の歴史と切っても切り離せない用水路の魅力を肌で感じてみませんか。
■小平市の用水路
小平市の用水路は、約370年前、生活用水を確保するために、玉川上水からの分水によって造られました。水道などが整った現代の用水路は、親水空間、生活環境、自然環境の維持・改善などを図ることを目的とした環境用水として、水辺環境の少ない小平市において重要な資源となっています。市では、歴史的文化遺産である用水路を後世に引き継ぐために、小平市用水路管理方針を策定し、持続可能な維持管理をしています。詳しくは、小平市ホームページ(ID110959)をご覧ください。
また、用水路■を身近に感じてもらえるよう、整備しているエリア(下図参照)があります。近くの用水路に、ぜひ足を運んでみませんか。
▽小平市で水に親しめるエリア
本紙を参照ください
▽小平市の用水路の歴史
小平市が所在する武蔵野台地は極めて水の乏しい土地だったため、江戸時代まで開拓の手が入らず、無人の荒野のまま放置されていたと考えられています。
1653年 玉川上水が四ツ谷大木戸まで開通
1655年 玉川上水から分水された野火止用水が完成し、武蔵野の新田開発が進む
1656年 小平の新田開発にかかわる玉川上水からの分水が始まる 小川用水が東小川橋付近から開削
1657~1734年 砂川用水、田無用水、野中用水、大沼田用水、関野用水、鈴木用水が開削
こうして小平の用水路は、約80年かけて現在の用水路の原型が形成されました。
用水路の目的は生活用水だったため、街道に沿った短冊状の農家の屋敷内を横切るように流れていました。
1870年 東京への水量を確保するため、分水口を1か所にまとめることとなり、現在の東京都水道局小平監視所がある場所に、新たな分水口を設置
新たな分水口から玉川上水に沿って新堀用水が開削され、各用水路を接続して現在の用水路網が形成されました。新堀用水は一部が胎内堀(たいないぼり)という、当時は珍しいトンネル状の工法で開削されました。
■用水路で感じる小平市の四季
用水路の水は、緑をはぐくみ、四季折々の風景を映してくれます。また、用水路には、カマツカやアブラハヤなどの多種多様な生物が生息しています(これらの生物を捕獲することは禁止されています)。
市では、このような用水路を守るために、用水路を清掃する沼さらいを、自治会などの市民の皆さんを中心に、年に1回実施しています。ほかにも、景観を保つために、花植えや落ち葉清掃、草刈りなどのボランティア活動もあります。詳しくは、お問い合わせいただくか、小平市ホームページ(ID104258)をご覧ください。
みんなでつくりあげている用水路で四季の変化を身近に感じ、憩いのひとときを過ごしませんか。
問合せ先:水と緑と公園課
【電話】042-346-9831
<この記事についてアンケートにご協力ください。>