区の“財政状況”をお知らせします(2)

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■区財政の現況
▼財政運営の自主性・安定性の確保
地方分権の時代、地域の実情に応じ、区自らの責任において安定的な財政運営を行っていくためには、財源としての使途の制限がない「一般財源」の確保が大切です。その半分以上を占める特別区税は、3年度より21億円の増となりました。また、年度ごとの収支(実質単年度収支)については、マイナス収支となりました。

○一般財源の推移

○実質単年度収支の推移

※自治体間の比較を可能にするために総務省が定めた様式に基づき算出した「普通会計」上の額を使用

▼計画的な蓄えとローン返済
財政運営には、その年度の収入だけでなく、中長期的な観点から基金(蓄え)を活用することも大切です。財政調整基金は補助費等の増加などにより、46億円の取崩しを行いました。
また、施設建設などの際に区債を発行しますが、その償還(ローン返済)が将来の重荷とならないようにする視点が不可欠です。4年度は、小学校の改築、文京くすのきの郷改修、児童相談所建設のために区債を発行しました。

○基金総額(年度末現在)の推移

○区債残高(年度末現在)の推移

▼持続可能な財政体質の確立
限られた財源の中、原油価格・物価高騰への対応のほか、社会の変化に即応しながら喫緊の課題に必要な財源を振り分けていくためには、強固で弾力性のある財政体質でなければなりません。
財政構造の弾力性を測る指標が「経常収支比率」です。4年度は、3年度より0.9ポイント下回る78.6%となりました。
今後も、都区財政調整交付金などは景気の動向に左右されやすいため、区の財政は楽観視できない状況が続くと予想されます。
区政の課題に的確に対応することはもとより、子育て支援、高齢者施策をはじめ、区民施設や学校施設の整備など大きな財源を必要とする事業を着実に推進していくために、安定的かつ健全な財政基盤を確立・維持していく必要があります。

○経常収支比率の推移

問合せ：財政課
【電話】03-5803-1127

■財務諸表
区では、複式簿記・発生主義会計を導入し、総務省の示す「統一的な基準」による財務書類を作成しています。

▼全体貸借対照表
貸借対照表とは、作成基準日(会計年度末)における、資産、負債、純資産の金額を表示した一覧表で、区の財政状態を明らかにするものです。

○貸借対照表(全体)の主な内容　(単位：百万円)

※計数は、表示単位未満を四捨五入しているため、内訳と合計が合わない場合あり

●資産の部
土地や建物などの有形固定資産は4,768億円であり、このうち土地は事業用資産・インフラ資産を合わせて3,581億円で、有形固定資産の75.1%を占めています。また、基金は、学校施設建設整備基金などの特定目的基金と定額運用基金を合わせた額を固定資産に区分し、452億円となっています。財政調整基金は流動資産に区分し、185億円となっています。

●負債の部
地方債残高(固定負債の「地方債」と流動負債の「1年内償還予定地方債」の合計)は78億円となっています。一方、資産の部において、流動資産の資金額は301億円となっています。これは、すぐにでも返済にあてられる手元の資金が借金の額を上回る状態であることを示しており、健全な財政状況であることがわかります。

▼全体行政コスト計算書
行政コスト計算書とは、一会計期間の行政運営に伴う経費と、その財源としての収益を表示した一覧表で、区の収支状況を明らかにするものです。

○行政コスト計算書(全体)の主な内容　(単位：百万円)

※計数は、表示単位未満を四捨五入しているため、内訳と合計が合わない場合あり

●経常費用と経常収益の差額である純経常行政コストは1,384億円となっています。経常費用の割合に着目すると、職員給与費などの人件費は、229億円(16.0%)、物件費等は、394億円(27.5%)、補助金等の移転費用は、765億円(53.4%)となっています。

問合せ：会計管理室
【電話】03-5803-1279