成澤 廣修 文京区長
宮本 恒靖 日本サッカー協会会長
2025年の新春対談は、公益財団法人日本サッカー協会会長宮本恒靖氏を迎え、文京区と日本サッカー協会との関わりや、ワールドカップへの思いなどを語っていただきます。
区長:あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。今回の新春対談は、現在、日本サッカー界の中心で舵取りをされている方に来ていただきました。公益財団法人日本サッカー協会会長宮本恒靖さんです。
宮本:文京区の皆さん、あけましておめでとうございます。今年もサッカーをはじめ、たくさんのスポーツを通して、健康的で幸せな1年にしてください。
■文京区と日本サッカー協会
司会:文京区と日本サッカー協会(JFA)は、深い繋がりがあると伺いました。
区長:文京区と日本サッカー協会は、2008年、当時川淵キャプテンだったときに、相互協力協定を結んでいます。
司会:協定を締結されるきっかけは何だったんでしょうか?
区長:最初のきっかけは、JFAハウスが文京区にできたことです。ただ、繋がりはもっと前からあって、先日JFAからゴールポストを寄贈していただきましたけど、文京区立の小石川運動場は、かつて日本代表が練習をしていたような、都内の山手線の内側では有数のサッカーの拠点だったそうなんです。元会長の岡野俊一郎さんが日本代表だったとき、ここにはクラブハウスがなくて、ゴールの脇で着替えたんだという話を聞いたことがあります。岡野さんは、文京区にお住まいで、文京区の教育委員も、長年にわたり務めていただきました。
岡野さんがお辞めになるとき、宮本さんの前の会長である田嶋幸三さんも文京区民だったので、教育委員は田嶋さんに引き継いでもらいましたし、田嶋さんが退任されるということで、今は同じ日本サッカー協会監事をお務めの福田雅さんに教育委員を務めていただいています。サッカー協会やサッカーの世界、スポーツと教育の分野は切っても切れない関係があるので、サッカー協会の皆さんとのご縁も続いています。
司会:協定の締結後は、様々な連携やイベントをされていますよね。
区長:協会から指導者を派遣していただくサッカー教室や、区のイベントを行うときには、協会の皆さんにもご協力いただいています。ワールドカップの予選では、シビックセンター等でパブリックビューイングを開催して、ゲストを派遣していただいています。
また最近では、昨年の8月に先ほどもお話ししました小石川運動場にサッカーゴールを寄贈いただき、宮本さんにも来ていただいて、一緒にキックイン・セレモニーを行いました。
さらには、昨年1月に能登半島地震が起きましたが、JFAの皆さんが中心となって、「JFA×文京Dream Project」ということで、夏に能登の輪島の中学生を文京区に招いて、様々な交流イベントを行いました。
司会:これはどういったイベントだったんでしょう?
宮本:能登の被災した中学生に来てもらい、文京区の中学生と一緒に交流して、楽しい時間を過ごしてもらうことで、ちょっとでも元気になってもらえたらとイベントを企画しました。
司会:子ども達の様子はいかがでしたか?
宮本:被災した方達は、もともといた自宅がなかったりしますし、環境を変えて、東京ドームでプレーできて、かなり気分転換になったと聞いています。
司会:イベントには日本代表のOBやOGも参加されたと伺いましたが?
宮本:日本サッカー協会としては能登半島地震で被災した方達をしっかりとサポートしていきたいというプロジェクトを立ち上げていますので、みんなが協力してくれて、OBやOGも頑張ってくれています。
区長:私も東京ドームを見に行ったんですけど、サッカーのみならず、色々なプロスポーツの日本代表の方達が協力してくれて、子ども達を喜ばせるために東京ドームの人工芝の上を一緒に駆けずり回って、精一杯ご協力いただいたのは記憶に新しいです。
司会:辛い中でもそうした少しでも楽しいことがあると、子ども達もほっとしますよね。
宮本:そういった時間を、サッカーなりスポーツを、みんなでやることで提供できるのが、我々の強みなのかなと思います。
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