新宿区名誉区民の高階(たかしな)秀爾(しゅうじ)さん(美術評論・文化振興)が10月17日逝去されました(享年92歳)。
高階秀爾さんは、昭和28年に東京大学教養学部教養学科を卒業後、同大学大学院在学中に、フランス政府招聘(しょうへい)給費留学生として渡仏し、パリ大学付属美術研究所・ルーブル学院で西洋美術史を専攻しました。
帰国後、昭和46年から東京大学で助教授、教授を歴任し、優れた後進の育成に力を注ぐとともに、西洋美術の研究や評論活動を行い、国際美術史学会など多くの国際シンポジウム・会議における研究発表等、大きな業績を残しています。
国立西洋美術館長、大原美術館長を務めるなど、豊かな知識と経験により美術館運営においても大きな実績を挙げたほか、文化審議会の初代会長をはじめとする数多くの公的な委員も歴任されました。
平成17年には文化功労者として顕彰され、平成24年には文化勲章を受章するほか、令和2年に日本藝術院長に就任するなど、我が国の文化行政にも大きく尽力されました。
区においても文化芸術の振興に力を注ぎ、「新宿区文化芸術振興基本条例」の成立に尽力し、平成22年「新宿区文化芸術振興会議」会長に就任されました。
区では平成25年3月、高階秀爾さんの社会文化への貢献、功績をたたえ、名誉区民の称号を贈りました。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
問合せ:総務課総務係
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