令和7年4月1日施行「新宿区未来につなぐ町会・自治会ささえあい条例」

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この条例は、令和5年度から、町会・自治会との意見交換会や条例検討委員会、「区長と話そう〜しんじゅくトーク」などにより、皆さまからご意見をいただきながら検討を重ねてきました。
地域で活動するさまざまな主体が互いにささえあいながら、町会・自治会の活性化を図ることにより、将来にわたり地域コミュニティを活性化させ、暮らしやすいまちを実現していくという思いを込めて、条例の名称を決定しました。
区長　吉住　健一

■条例前文
前文は、この条例を制定するに至った背景や目的、基本的な考え方を明らかにするものです。区にとっての町会・自治会の位置付けを明確にしています。

▼町会・自治会の重要性
私たちのまち新宿区では、それぞれの地域で暮らし、働き、活動する人々が交流し、絆をつくり、その地域の歴史や文化を大切にしながら、豊かな地域コミュニティを形成してきました。
町会・自治会は、地域コミュニティの中心的な組織として、行政と連携しながら、地域の防災・防犯、環境美化、歴史・文化の継承、高齢者の見守りや子育て支援、にぎわいづくり等の様々な活動を行い、地域コミュニティの発展に寄与してきました。町会・自治会は、安全・安心で快適な暮らしやすいまちづくりにはなくてはならない存在です。

▼社会情勢の変化と影響
しかし、生活様式の変化や価値観の多様化等により、町会・自治会への加入率の低下やその活動の担い手の不足が深刻化しており、暮らしやすいまちづくりに影響を及ぼすおそれがあります。町会・自治会の活性化を図り、新宿区の豊かな地域コミュニティを支える町会・自治会の取組を、次世代に伝えていくことが大切です。

▼地域コミュニティのあるべき姿
新宿区は、昼間人口の過半数が在勤者・在学者であり、外国人の割合も高く、様々な方が活動する多様性のある自治体です。区民や、地域で活動する様々な主体が、新宿区をわがまちと捉え、相互理解と思いやりの気持ちを持って、地域コミュニティの一員として、町会・自治会への理解と関心を深めるとともに、その活動に参加し、協力し、連携することが、町会・自治会の持続的な発展につながります。
私たちは、永く、地域の課題に対して皆で考え、行動し、解決していくことで、ここに住み続けて良かった、ここで働き、活動して良かったと思える地域コミュニティを地域全体でつくっていく必要があります。
町会・自治会の活性化を図ることにより、将来にわたり地域コミュニティを活性化させ、暮らしやすいまちを実現する決意を込め、ここに、この条例を制定します。

▼条例を理解するための用語
•条例
地方公共団体が制定するその地域でのルールで、基本的な理念や姿勢等を示します。
•町会・自治会
新宿区には200の町会・自治会があります。町会・自治会とは、区内の一定の地域に居住する者・事業者・商店会その他の団体により形成された暮らしやすいまちの実現に取り組む団体をいいます。
•地域コミュニティ
区内の一定の地域での区民相互のつながりを基礎とする地域社会のことをいいます。

▼条例検討委員会
本条例を制定するにあたり、町会・自治会、事業者、学識経験者、区民委員、大学関係者などで構成する検討委員会を立ち上げ、これまで6回の議論を行ってきました。

▼検討委員の声　区民委員
町会・自治会活動を活性化していくことで、若い世代の方々も地域に関わりを持ち、このまちでずっと暮らしたいという思いを育める、そういったまちになってほしいと思っています。

■区の責務
条例では、以下の3つの区の責務を定めています。

(1)条例の周知・理解促進を図ること
条例を広く周知するとともに、分かりやすく解説するハンドブックを作ります。

(2)さまざまな主体と連携して活性化施策に取り組むこと
さまざまな主体と連携しながら、町会・自治会を活性化するための施策に取り組んでいきます。

(3)マンションの建築主や管理者等の連絡先を、町会・自治会へ情報提供すること
連絡先は、町会・自治会とマンションの関係づくりに活用していきます。

▼連絡先の報告義務
本条例では、マンションの建築主や管理者等の連絡先を区へ報告することを義務付けています(既存のマンションは努力義務)。
報告された連絡先は、町会・自治会活動への参加・協力・連携を後押しするため、町会・自治会からの要望により、町会・自治会に提供します。

▼検討委員の声
新宿区町会連合会新しくできたマンションなどの住民の方々が町会・自治会に興味を持っていただき、加入してもらえることを期待しています。

■町会・自治会、区民、地域で活動する主体の役割
条例では、町会・自治会をはじめとした地域で活動する主体の役割をそれぞれ定めています。

▼検討委員の声　町会・自治会
多くの住民が地域の活動に参画できるように、町会・自治会が透明性を確保して、住民が共感を持てるよう工夫しながら運営していければと思います。

▼検討委員の声　大学関係者
自分だったら何ができるか、何をすべきかという当事者意識を持つことで、この条例の取り組みが非常に意味のあるものになると感じています。

■施策の推進
本条例は、町会・自治会の活性化を図ることにより、将来にわたり地域コミュニティを活性化させ、暮らしやすいまちの実現を目指すことを目的にしています。
この目的を効果的かつ効率的に達成するため、活性化施策を体系化した計画を条例施行に合わせて策定します。

▼検討委員の声　学識経験者
連携を推進していく事業を計画の中に入れて、町会・自治会とともに考えて進めていくことが大切です。

条例の全文は新宿区ホームページでご覧いただけます。

問合せ：地域コミュニティ課コミュニティ係
【電話】5273-4127