※町制施行50周年を記念して、町の歴史・文化をシリーズで掲載しています。
■平井地区の祭礼
ユネスコ無形文化遺産「風流踊」
国指定重要無形民俗文化財「下平井の鳳凰(ほうおう)の舞(まい)」
子どもたちも頑張ってます!
今回紹介する下平井の鳳凰の舞は、町唯一の国指定重要無形民俗文化財に指定されており、令和4年11月30日にユネスコ無形文化遺産「風流踊」を構成する一つとして登録され、地域を代表する無形民俗文化財となっています。
下平井の鳳凰の舞は、例年9月29日に近い土・日曜日に行われる春日神社の例大祭で奉納され、江戸の影響を受けている「奴の舞」と上方の影響を受けている「鳳凰の舞」で構成され、「奴の舞」の次に「鳳凰の舞」が舞われています。「奴の舞」は小学生が舞い、「鳳凰の舞」は中学生以上が舞っています。
「奴の舞」の台詞は、「えっへん」で始まり「ほほ敬って申す」で締められており、踊り手の一人一人が言うことになっています。所作や台詞まわしに近世都市で流行した歌舞伎の影響が見られ、都市の流行を取り入れつつ地域の芸能として定着していったことが評価されています。
「鳳凰の舞」は、総勢10人の踊り手によって演じられ、鳳凰をかたどった被り物をつけた者が5人、赤い頭巾をつけた者5人で構成されています。大太鼓を中心として三重の輪を作り、「ソリヤ モッテコイ」と軍配が掛け声をかけて踊り始めます。
「鳳凰の舞」は、鼻高面と軍配とササラの組み合わせ、太鼓打ちの踊り手とササラが交互に並び円を作って踊る形など近畿地方の風流踊に共通する要素が多くみられるのが特徴です。
「下平井の鳳凰の舞」がいつから舞われているのかは不明ですが、明治時代には、雨乞や悪疫退散のために舞われていました。その後中断期を経て、昭和初期に舞いを覚えていた地域の人々によって復活し、現在に至っています。保存会や地域の方々によって、次の世代に受け継がれています。
■今年の開催予定
9月28日(土)が宵宮・9月29日(日)が本宮で、宵宮は下平井地区を中心に5か所、本宮では7か所演技予定です。
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