文字サイズ
自治体の皆さまへ

特集 知っていますか?学校を支える私たち!(1)

2/61

東京都杉並区

社会の変化に伴い学校においても、外国語教育の充実やICTを活用した学習の推進など、学校教育のアップデートが進められています。
「誰一人取り残さない教育」の実現や多様な課題に対応するため、学校現場には教員以外にもさまざまな立場から学校を支える人たちがいます。今号では、そんな学校を支える人たちをご紹介します。

■地域の立場から「学校運営」を支える人
地域に開かれ、地域とともにある学校を目指して、地域の立場から学校の運営に関わり、支えています。
・学校運営協議会(多様な人が学校の運営について話し合う機関)
・学校支援本部(学校の教育活動と地域人材をつなぐ組織) など

■児童・生徒の「学び」を支える人
英語やプログラミングなどの新しい教育が求められる中で、教員以外の人も学びを支えています。
・JTE(英語の授業をサポート)
・ICT支援員(パソコン・タブレットなどの端末の使用をサポート)
・学校司書(学校図書館で本の紹介や調べ学習をサポート) など

■児童・生徒の「学校生活」を支える人
児童・生徒の特性や個性を生かし、安全な学校生活が送れるように支えています。
・通常学級支援員(支援が必要な子どもの学習活動をサポート)
・通学安全指導員(安心・安全な登下校をサポート)
・スクールカウンセラー(相談を受けて学校生活をサポート) など

■「学校運営」を支える人~学校運営協議会委員

大嶋正人「子どもたちから団長!と声をかけられるとうれしいです。」

◇学校運営に関わり始めたきっかけは何ですか?
私と息子2人は方南小学校出身で、子どものサッカーサークルに長く関わる中で、方南小学校に学校支援本部が立ち上がるときに、当時の校長先生から声をかけてもらい参加することになりました。支援本部の基盤ができた頃に、学校運営協議会からも要請があり、今は委員としても参画しています。

◇学校現場における今の課題をどう捉えていますか?
課題はその時々で変化してきましたが、ここ数年の大きな課題の一つは、やはり新型コロナの対応。密を避けながら子どもたちとの関係をどう築いていくのか、先生も私たちも悩みつつ、新たなイベントを開催するなどいろいろと挑戦してきました。また、学校での働き方改革が推進され、先生の負担を減らすために、学校だけでは対応が難しいことに地域の力を生かしていくことも一層必要とされています。

◇子どもたちと向き合う中で大切にしているのはどのようなことですか?
子どもたちは、何かを認められることで自己肯定感を育てていきます。一人一人が、その子ならではの得意なことや頑張れることで誰かに認められる。そんな場をたくさんつくっていきたいし、そういった細やかな対応は地域の立場だからこそできると思うのです。支援本部創設当時の小学生が大人になり、一緒に学校をサポートしてくれるようになっています。サポートを経て教員になった子もいて、支援が循環されるようになってきたことがとてもうれしいです。

◇今後の学校への支援についてお聞かせください。
支援を持続していくためには、多くの人の力が必要です。ですから、今まで以上に地域の人が学校に参加しやすい環境づくりに取り組んでいきたいです。地域の子どものため、学校のために何か力になりたいと考えている人は、ぜひ学校の「応援団」として学校運営に参加してみてください。

■「学び」を支える人~JTE(日本人英語指導助手)

福田弥恵「成長していく子どもたちからエネルギーをもらっています。」

◇JTEとはどのような役割の仕事ですか?
英語の授業において、担任などの教員と協力し、英会話の練習相手になったり発話を促したりするなど、さまざまな形で子どもたちの学習をサポートします。英語で重視されるのは、読み書き以上にコミュニケーション。会話を通して英語に親しんでもらうことを目指しています。

◇英語学習のサポートで大切にしているのはどのようなことですか?
授業中はとにかく基礎力の向上を図ること。休み時間など授業外の時間は、できる限り子どもたちの興味のあることに応えようと心がけています。例えば、自分の服に書かれた英語の意味を聞かれたときは訳してあげるととても喜びます。何げない小さなコミュニケーションの積み重ねを大切にしています。

◇JTEになったきっかけ、現場での手応えや課題などを教えてください。
以前は民間団体に勤めていましたが、退職してセカンドキャリアを考える中で、得意の英語を生かして何かできないかと考えていたときに、すぎなみ地域大学の「日本人英語指導助手養成講座」の案内を見かけて受講を決めました。活動の中で、子どもたちの学習への気持ちが前向きに動く瞬間を目の当たりにすると、本当にうれしいです。一方で、子どもによって既に英語力に大きな差が生まれていることは、課題の一つだと感じています。どの子にとっても「身に付いた!」と手応えを感じられる授業を目指したいです。

◇キャリアの場を民間団体から学校に移して感じるのはどんなことですか?
私が教えているようで、実は子どもたちに多くのことを教えてもらう、とてもやりがいのある現場です。多様なキャリアを持つ大人が学校にいることは、子どもが将来に向けて多様な視点を持つきっかけにもなるのではないでしょうか。地域のさまざまな人が、学校に興味を持ってくれるといいなと思います。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU