【特集】「すぎなみビト」料理家 沼津 りえ(2)

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■レシピや料理を通して伝えたいメッセージ
Q：レシピを考えるときに、特に大切にしていることは何ですか?
A：特に心がけていることは大きく二つ。一つは身近な材料とシンプルな調味料を使って作れること。材料については、特に旬を取り入れることを意識しています。旬の食材は値段がお手頃で、おいしくて、栄養価も高くていいことばかりですからね。そしてもう一つのこだわりは、素材の良さを引き出すこと。調理方法によって素材の味わいはまったく違ってきます。例えばニンジンはしっかり炒めると甘さが際立つし、素材のよさを生かせば、塩だけでものすごくおいしいスープができたりする。レシピを通して、そんなことを伝えていきたいと考えています。

Q：杉並区との活動でフードロス削減レシピの提案もされています。食材を無駄にしないためのヒントを教えていただけますか?
A：難しいことを考えすぎず、食材はおいしいうちに食べることを実践すれば、自然とフードロスはなくなります。同時に、上手な保存方法や、皮などの普段捨ててしまいがちな部分をおいしく食べる方法など、知識を持っておくことも大切。余らせて腐らせてしまう前にとにかく冷凍!が基本です。また、一人暮らしや少人数世帯の場合は「これを作ろう」をベースにたくさんの食材を買うよりも、旬のおいしい食材を一つ買って、それを使い切るためのレシピをいくつか選んで料理すると、コスパも良く、食材を余らせずに済むのでお勧めです。

Q：料理が苦手な人には、どのようにアドバイスされますか?
A：料理=何かきちんと作らなければ…と思うと、苦手意識が強くなってしまうかもしれません。何より大切なのは「笑顔でごはんを食べること」。苦手だからと罪悪感を持つのは一番良くないです。作ることだけではなくて、ごはんをきれいに盛りつけることも、お箸をきれいに並べることも、料理だと私は思います。お惣菜を買ってきておしゃれに盛りつければ、それだって立派な料理。そこに何か添えてみることから始めてみてもいいですよね。まずは笑顔で食卓を囲むこと。それが料理を好きになるきっかけになるのではないでしょうか。一緒に食卓を囲めなくても、冷蔵庫の中の作り置きやお弁当でも、その「食」の先に笑顔があればそれでいい。一緒に食べられなくても、思いは必ず伝わります。

Q：料理の楽しさを伝え続けてきた沼津さん。今後の夢はありますか?
A：大きな夢というよりも、いつでも「今」を充実させるということが私の願いです。目の前の一つ一つの積み重ねを大切にすることを、これからも丁寧に続けていきたいです。これまでの経験に無駄なことは一つもなく、その時々の経験があったからこそ、現在につながっていると思うのです。今は料理を通して、地域の方とコミュニケーションを取りながら幸せを実感しているところ。全ての出会いに感謝の気持ちでいっぱいです。教室に来てくれる皆さんの笑顔をこれからもずっと見ていたいので、この杉並での料理教室は、自身のライフワークにしたい。そして、食の楽しさを次世代にも伝えていけるように、長く続けていきたいです。

■教えて!りえ先生「食べきりレシピ」年末に余りがちな冬野菜の冷凍保存方法・使い方!
今年も残りわずか。年末に余りがちな冬野菜(れんこん・大根・ねぎ・白菜など)も冷凍保存すれば、捨てずに最後までおいしく使い切ることができます。今号では、沼津りえ先生にその保存方法・使い方を教えてもらいました。

◇野菜の冷凍保存方法
余りがちな冬野菜：れんこん・大根・ねぎ・白菜ほか

◇丸ごと冷凍保存できる大きさの野菜
汚れを拭き、ポリ袋に入れて保存します。調理するときは水に約1分漬けて、全体を洗い使用しましょう。
Point!：細胞が壊れ、繊維がほぐれやすくなることで、火の通り・味の染み込みが早くなります!

◇大きめの野菜
食べやすい大きさに切り、洗ってよく水気を取ったらポリ袋に入れて保存します。調理するときは、解凍せずにそのまま使用しましょう。
Point!：鮮度・栄養価はそのままで、洗う・皮をむく・切るなどの下ごしらえを省けます!

■りえ先生お勧め!
冬の冷凍野菜のおいしい使い方!
れんこん：たたきれんこんつくね・れんこんのきんぴら
大根：大根と豚バラのこってり煮・大根ステーキ
ねぎ：くたくたねぎと鶏肉の煮込み・焼きねぎマリネ
白菜：白菜のクリーム煮・白菜と豚バラの重ね蒸し

■YouTubeで配信中!「すぎなみビトMOVIE」
すぎなみビト「沼津りえさん」のインタビュー動画を、2次元コードからご覧いただけます。
※二次元コードは本紙参照

食べきりみかんの皮ジャムレシピも紹介!

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