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特集「すぎなみビト」障害者の読書活動支援~図書館 音訳等ボランティア(2)

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東京都杉並区

■対面朗読サービス~榛葉千津子

プロフィール:榛葉千津子(はしば・ちづこ)
アナウンサーとして勤めていた大阪のラジオ局を退職後、転入先の杉並区で朗読ボランティアの道へ。平成元年より「みどり会」に入会し、現在に至るまで、音訳作業、対面朗読で活躍している。

【CASE2】榛葉さんの場合
Q:音訳等ボランティアを始めた経緯を教えてください。
もともと大阪のラジオ局でアナウンサーをしていましたが、結婚を機に仕事を辞めて杉並区に引っ越してきました。あるとき、アナウンサー時代の先輩が朗読ボランティアをやっていると聞いて、読む仕事なら私にもできるかもしれないと思い、都の講習会を受けたのがきっかけです。その後、区の中央図書館で活動する音訳ボランティア団体の「みどり会」に入会しました。読むならできる! と思って始めたものの、最初のころは全然うまく読めなかったんですよ。でも仲間との活動がとても楽しくて居心地もよくて、何より「声に出して読むこと」がすごく面白かった。その楽しさに魅了されて、ここまで続けてこれたと思っています。

Q:現在、対面朗読の活動としてどのような取り組みをされていますか?
対面朗読ボランティアとしては、週1回、利用者さんが選んだ本を、中央図書館で朗読するという活動をしています。声に出して読むという点は音訳と同じですが、対面朗読は初見で読まなければならないので、例えば分からない漢字が出てきたらその場で調べなければなりません。その点は、今はスマートフォンがあるので、ずいぶん便利になりました。

Q:対面朗読ならではの難しさ・楽しさは、どんなところですか?
利用者さんが選ぶ本は必ずしも物語とは限りません。例えば、以前俳句の本を読む機会がありましたが、俳句自体が身近でない上に、旧字や現代では使わないような言葉が出てきました。なじみのない分野の本に苦労することはありますが、そんな中でも利用者さんと「この言葉にはこんな意味があるんですね」などとコミュニケーションを取れるのは、対面朗読ならではの楽しみです。音訳においては、利用者さんと接点を持つ機会がなかなかないので、対面朗読の時間はとても貴重だと思っています。

Q:音訳等ボランティアを目指す人にメッセージをお願いします。
活動をしている中で強く感じるのは、自分自身が読む作業を面白がっていないと、やはり相手には伝わらないのだということ。言い換えれば、声に出して何かを読むということが好きなら、誰にとってもやりがいのある活動になり得るのではないかと思っています。チームで活動すれば、お互いに聞き合いながら質を高めていくこともできます。声に出して読むことが好きな方、少しでも興味のある方は、ぜひ挑戦してみてほしいです。

■図書館音訳等ボランティア講座 参加者募集中
図書館音訳等ボランティアとして活動するための発声・発音・
アクセントなど音訳の基礎や、文意・図表などの伝え方を実技で
学びます。

日時:6月20日~8月8日の毎週木曜日、午前10時~正午(計8回)
場所:中央図書館(荻窪3-40-23)
対象:区内在住・在勤・在学でパソコン操作ができる方
定員:20名(選考。5月下旬に面接を実施)
申込み:詳細は、すぎなみ地域大学ホームページ・募集案内(駅広報スタンド、区役所、区民事務所、図書館などで配布)参照
申込期限…5月6日

問合せ:地域課すぎなみ地域大学担当
【電話】3312-2381

■CHECK! もっと知りたい!当日の「こぼればなし」を掲載!
紙面に掲載しきれなかった内容などを、区ホームページで紹介しています。

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