■舌活(したかつ)
舌は全身状態の変化が現れやすいことから、全身の鏡といわれています。古くから医者が状態を把握する際の情報源の一つとなってきました。内科の診察時に「舌出して」と言われたことが必ず一度はあるかと思います。
舌をチェックするときは、まずは色を見ます。赤みが濃いか薄いか、紫色になっていないか、全身状態によって色が変化します。次に形を見ます。腫れぼったくないか、深いしわが多くできていないか、舌の上の乳頭(粒のでこぼこ)があるか、こちらも全身状態によって変化します。舌苔(舌の上の白いもの)の付き方も注意が必要です。一見汚れに見えますが、舌の表面を保護する役割もあるので、すべて取り除こうとしてこすりすぎると舌を傷めてしまうこともあるので、気を付けましょう。舌苔も体調によって量や色が変化します。
また、舌は筋肉の塊です。加齢とともに動きが悪くなると食事や会話に支障がでたり、誤嚥性肺炎につながる恐れもあります。食事前にお口の体操などで舌の動きを良くし、歯磨きの際には舌の状態をチェックしてみましょう。毎日の食事をおいしく、日常生活を円滑に送るために、お口のケアは大切です。歯磨きに加え、舌をよく見る・動かす「舌活」もお忘れなく。
東村山市歯科医師会
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