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自治体の皆さまへ

区長室(2)

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東京都江戸川区 クリエイティブ・コモンズ

◇一人ひとりの行動をSDGs推進の大きな力に
三つ目は「SDGsの推進」です。
この秋も区立小・中学校の周年行事に参加していますが、篠崎小学校の140周年記念式典では6年生の皆さんが「篠崎SDGs」について発表してくれました。これは「SDGsえどがわ10の行動」を基に自分たちが取り組めることを調べ、考えたものです。
例えば、食品ロスを減らすための提案は「全校児童が給食をあと一口ずつ食べる。そうすれば、ひと月に120キログラムの食べ残しを減らすことができる」というものでした。また、電気を大切に使うために「学校にある51個のトイレのふたを必ず閉める。そうすれば年間5万
5千円分の節電になる」という提案もありました。いずれも子どもたちならではの視点で具体的にまとめられておりました。発表の最後には、「大切なことは、一人ひとりの意識が変わっていくこと。そして行動していくこと。小さな力が集まれば大きな力になる」と力強く締めくくっており、その真剣さと頼もしさに大変心を打たれました。
このようにSDGsに対する意識の高まりを感じる中、本区では、その達成につながる行動を区民の皆さまに広く実践していただくため、先月SDGsアプリ「eito(エイト)」をリリースしました。
このアプリは民間と共同開発したもので、SDGsの目標達成につながる行動などが日替わりで提示され、実践するとそれに応じてポイントが貯まります。貯まったポイントは区立施設やお店で使うことができ、毎日楽しみながら行動を継続することができます。ぜひ一人でも多くの方に活用いただきたいと思います。
また本区では共生社会の実現を目指し、令和3年7月に「ともに生きるまちを目指す条例」を制定しましたが、それに関連する条例として本定例会には「多文化共生のまち推進条例」をお諮りしています。
区には現在、4万人以上の外国籍の方がお住まいです。今後もその数は増えると見込まれており、2100年には区民の6人に1人が外国籍の方になると推計されています。生まれ育った国や地域にかかわらず、全ての人が「一人の江戸川区民」として尊重される社会。その実現に向けた基盤としてこの条例を制定し、さまざまな施策を展開してまいります。

◇時代の流れを読みメリハリある新年度予算に
さて、現在本区では令和6年度予算の編成作業を行っています。昨年度は「共生社会ビジョン」と「SDGsビジョン」、そして今年度はその実現のための「アクションプラン」を取りまとめました。引き続き区民の皆さまの声をお聴きしながら、その実現に向けて行動していく段階に入ります。
2100年に向けて人口が減少し財政規模も縮小すると推計される中において、区政を持続可能なものにしていくためには、今から考え、一つずつ着手していかなければなりません。
コロナ禍を経て景気は回復基調にあり、現在のところ区の税収も堅調に推移しています。しかし、物価や人件費の高騰など急速に変化する社会情勢への対応をはじめ、いつ発生してもおかしくない大規模災害への備えや、公共施設の再編・整備など、財政面における課題は待ったなしの状態です。さらに、「都市圏の自治体は裕福であり、充実した施策展開ができている」という一方的な認識に基づいて都市圏から税源を奪い、それを地方に配分するという国の動向なども引き続き注視していかなければいけません。
こうした状況も踏まえつつ、新年度予算の編成に当たっては、前例踏襲に陥ることなく施策や事業の効果を適切に見極めながら、時代に即したメリハリのある予算となるよう十分に留意してまいります。
将来世代に負担を先送りすることなく、長い歴史の中で先人たちが育んできたこの江戸川区を、今も、そして未来も守り続けていくことができるよう、区民の皆さま、区議会議員の皆さまと力を合わせ歩みを進めてまいります。引き続き、ご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。
さて、今回提案いたします補正予算でありますが、先ほど申し上げた案件をはじめ、一般会計、特別会計合わせて総額は25億7千万円余であります。
本定例会にはこれら補正予算に加え、条例の新設・改正や指定管理者の指定など合計で20件の議案をお諮りしています。また、1件の報告事項もございます。それぞれご審議の上、ご決定いただきたいと存じます。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

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